McIntosh MC1000
¥1,800,000(2台1組、1992年発売)
解説
連続出力1000Wのエネルギー供給が可能なモノラルパワーアンプ。
マッキントッシュのアウトプットトランス技術により実現した全段ダブルバランス・プッシュプルサーキットを採用しています。
この回路は4組のコンプリメンタリーバランス回路を集結した対称増幅回路で、アウトプットトランスを使用することによってのみ成立する構造となっています。これにより、20パラレル合計40個のパワーデバイスを使いながら、低歪を実現しています。
パワーアウトプットメーターには、4000Wのピーク値が目盛られています。
このメーターは業務用VUメーターの10倍の高速度で応答することが可能で、出力電圧と電流値の積を正確に表示します。
万一の加熱時のためのサーマルプロテクションや、常にクリッピング歪を防ぐパワーガードシステムなど、7系統にも及ぶ保護回路を搭載しています。
パワーガードシステムは、アンプ入出力波形を常時比較し、その差が0.3%を超えると歪制御動作を開始します。まずパワーガードインジケーターが発光し、入力信号電圧をコントロールします。しかし出力を下げるのではなく、歪が2%に達するまで最大14dBのオーバードライブを可能にする構造となっています。これによって、クリッピング歪が引き起こすスピーカーの破壊を防ぎます。
さらに、アウトプットトランスが出力トランジスタの事故等によるDC電流の流出を防ぎます。
パワーアウトプットメーターは、ピークホールドモードへの切換えが可能です。
芯線径5mmの極太スピーカーケーブルもダイレクトに接続できる大型金メッキ・スピーカーターミナルを採用しています。この端子はバナナプラグにも対応しています。
オプションのパワーコントローラーにより、プリアンプから電源のon/offが可能です。
機種の定格
型式 | モノラルパワーアンプ |
定格出力(正弦波連続出力) | 1,000W(2Ω、4Ω、8Ω) |
負荷インピーダンス | 2Ω、4Ω、8Ω |
出力周波数帯域 | 20Hz~20kHz |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.005%以下(250mW~1,000W出力時) |
混変調歪率(20Hz~20kHz) | 0.005%以下(定格出力の2倍以内) |
周波数帯域(1W出力時) | 20Hz~20kHz +0 -0.25dB 10Hz~100kHz +0 -3dB |
SN比(IHF-A) | 115dB(定格出力時) |
IHFダイナミック・ヘッドルーム | 1.5dB |
ダンピングファクター | 30以上 |
入力インピーダンス | 10kΩ |
入力感度 | 2.5V |
パワーガード | 1kHzでオーバードライブ14dBまでTHD2%以内 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz、1,440W(UL/CSA) |
外形寸法 | 幅445x高さ255x奥行491mm |
重量 | 46kg |