McIntosh C42
¥650,000(1999年頃)
解説
C40をベースに、これまでに培ったテクノロジーとノウハウにさらに磨きをかけ、改良が施されたコントロールアンプ。
最新設計のオペアンプを用いたイコライザー回路を採用し、最適なNFBによって歪特性とノイズ特性を追い込んでいます。また、厳密なRIAAカーブ特性となるように高精度な金属被膜抵抗と高品位なポリプロピレンコンデンサーを投入しています。
9つの入出力信号のスイッチング素子にデジタル信号dえ制御するリードリレー式の電磁スイッチを使用し、信号の劣化を低減しています。
このリレーは金メッキを施した後、ロジウムとテルニウムで再度メッキ処理を行い接点部における信頼性を高めており、さらにリレーには不活性ガスを封入したガラスチューブを用いて腐蝕による接触抵抗の増加を防いでいます。
さらにC42ではこうした入力セレクタ機能の特長を活かしながら、コントローラー部と信号処理回路を分離することによって入力から出力まで最短距離のレイアウトを行い、信号の純化を図っています。
イコライザー機能として従来の5バンドをさらに拡張した8バンドイコライザー機能を搭載しています。
このイコライジング機能は再生系、録音系それぞれ切換えて使う事ができるほか、センターポジションではイコライザー回路が完全にオフの状態になり、フラットな周波数特性が得られます。
完全バランス設計のデジタルコントロール・アッテネーターを採用しています。これにより0.5dB、213ステップの細やかなコントロールと116dBに及ぶ広ダイナミックレンジを得ています。
またコントロール回路にはバランス伝送を行うため4つのアッテネーターと16ビットのシリアル・データでドライブされるデュアル・モノリシックを用いることで、0.5dBの可変範囲でステップエラーは0.05dB以下という精度を実現しています。
ボリュームのアップ・ダウン時は内蔵のゼロクロッシング・ディテクターによりデジタル・ノイズを抑えています。
ブルーの4桁蛍光表示管によりボリュームをdBまたは%でパネル中央にディスプレイするほか、左右のバランス調整も表示されます。
入力レベルを揃えることのできるソーストリム機能を内蔵しています。
ロッカー・スイッチを搭載しており、長期間使用しない場合はこのスイッチをオンにしておけばスタンバイ状態となり本体にメモリーした値もキープすることが可能です。
2つの入力セレクターで1つのソースを録音しながら同時に他のソースを聴くことの可能な個別のリスン機能と録音入力選択機能を搭載しています。
デュアル・プロセッサーループ機能により再生系と録音系それぞれに音場補正用のイコライザーなどを接続できます。
また、フロントパネルにはプロセッサーループのon/offスイッチが設けられています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | オーディオコントロールセンター |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.5dB |
全高調波歪率 | 0.002%以下(定格出力時、20Hz~20kHz) |
SN比(A-Weighted) | Phono:86dB High Level:97dB |
定格出力 | 2.5Vrms(Main、Output1、2) |
最大出力電圧 | 10Vrms(Main、Output1、2) |
出力インピーダンス | 240Ω |
入力インピーダンス | Phono:47kΩ、65pF High Level:22kΩ |
入力感度(定格出力時) | Phono:4.5mV High Level:450mv |
最大入力信号 | Phono:50mV High Level:5V |
電圧ゲイン(利得) | Phono → Tape out:40dB High Level → Tape out:0dB High Level → Main out:15dB |
8bandプログラムイコライザー | 20Hz、35Hz、70Hz、150Hz、300Hz、600Hz、1.2kHz、4kHz ±12dB |
ACリモート電源 | RCTトランスレーター(リモート電源ターミナル)付属 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅445x高さ150x奥行470mm(ノブ、端子含む) |
重量 | 11.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン HR-100 |