オーディオの足跡

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No32Lの画像
 解説 

マークレビンソンがリファレンスの称号を与えた初めてのリファレンスプリアンプ。

No32Lはセパレートシャーシ構造を採用しており、リファレンスコントローラとリファレンスプリアンプで構成されています。
リファレンスプリアンプではアナログオーディオ信号を扱うオーディオ部を受け持ち、リファレンスコントローラではオペレーション操作及び電源部を受け持っています。この完全分離した構造によって相互干渉を排除すると共にオーディオ信号の最短伝送と自由度の高いセッティングや操作環境を両立させています。


リファレンスコントローラは削り出しアルミブロックと分厚いアルミパネルで構成されたシャーシに電源部とオペレーション部を搭載しています。

電源部にはセルフジェネレーション電源を左右チャンネル用に独立して搭載しており、クリーンな直流電流の安定供給を可能にしています。
この回路では大容量トロイダルトランスによって変圧した2系統のAC電源を一旦DCパワーレギュレータで直流電源に変換し、次に高精度の400Hzサイン波を基準に専用パワーアンプで400Hzの交流波形の再変換を行います。そして、特殊な400Hzバンドパストランスとローノイズハイスピードレギュレータアンプによって直流電源を得ています。
このセルフレギュレーションによって急激な負荷変動に対しても揺るぎないローインピーダンス特性を発揮し、従来のあらゆる電源方式を超えた安定した電源供給を実現したとしています。

電源/コントロールブロックのDCパワー出力部とオーディオブロックのDCパワー入力部のそれぞれに、ローノイズハイスピードレギュレータアンプを装備しています。
これによりDCラインへのノイズ混入や安定度の劣化を排除し、徹底した電源安定供給を実現しています。

オペレーション回路専用の独立電源部やコントロール信号ラインの隔離によってオーディオ回路への影響を最小限に低減しています。
また、オペレーション回路を自動休止させるスリープ機構の採用により、リスニング時のノイズ発生を抑えています。


リファレンスプリアンプはアルミダイキャスト一体成型シャーシを採用しており、中央部に隔壁を設けて左右チャンネル回路を完全に分離しています。
シャーシ内にはモノラル設計のオーディオ回路をシンメトリカルに配置しており、セルフジェネレーション電源との組み合わせによってデュアルモノラルアンプ構成を実現しています。

回路構成にはフルバランスオペレーション設計を採用しており、アンバランス入力信号もバランス化して信号処理を行います。
これにより全ての入力ソースに対して高いコモンモード・ノイズリダクション効果を実現しています。

入力ごとに独立したゲイン設定が可能となっており、接続するソース機器の特性に合わせて4段階の設定が行えます。

ボリュームコントロールにはマドリガル独自のディスクリート構成ステップアッテネーターボリュームを採用しています。
このボリュームはチャンネル当たり66個のビシェイ製プレシジョンレジスターを組み合わせる事で、65,000段階の音量調整能力を実現しています。さらに、通信衛星用に開発された最新素材であるArlon N-25プリント基板の採用と、独立した専用レギュレータの装備によってノイズレベルを測定限界値とされる-140dB以下にまで低減しています。
音量調整は0.1dBステップで行えます。

主要回路ごとにレギュレータ回路を装備する独自のローカルレギュレータ構成を採用しています。これにより回路間の電源干渉の排除と安定した電源供給を実現しています。
さらに誘電率に優れたArlon N-25を用いた四層基板によって電源ラインの独立化と最短配線を行い、電源のハイスピード/低インピーダンス供給を実現しています。

バランス系とアンバランス系にそれぞれ独立した出力バッファーを装備しています。
これによりXLR端子とRCA端子の同時使用が可能となっており、バイアンプ接続時にもパフォーマンスを発揮します。


インプットネームカスタマイズ機能を搭載しており、オリジナルネーミングが可能です。

入力レベルオフセット機能を搭載しており、ソースごとに異なる音量レベルを自動補正する事がdけいます。

独自のコミュニケーションリンク機能を搭載しており、No30シリーズの各コンポーネントと連携して統合コントロールが可能です。
また、オーディオアンプやAV機器に広く用いられているトリガー式リモートターンオン機構も搭載しています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。


別売りオプションとしてフォノイコライザーモジュールがあり、組み込みが可能となっています。
フォノイコライザー回路にはArlon N-25プリント基板を採用しています。さらに、フルバランス設計の回路構成と3基のローカルレギュレータ電源によって高いS/N比と正確なイコライジングを実現しています。

フォノ入力は2系統備えており、4段階の入力ゲイン設定と入力オフセット設定の組み合わせによってMM/MCの様々なカートリッジとのマッチングが可能となっています。
また、10通り(3.3Ω~47kΩ)の負荷インピーダンスと9段階(0~0.01μF)の負荷容量のリモコン設定が可能です。

フルバランス設計を活かしたXLRバランス入力仕様とRCA端子を用いたアンバランス入力仕様が選択できます。

機種の定格
型式 コントロールアンプ
入力端子 XLRバランス:3系統
RCAアンバランス:5系統
出力端子 Pre out
 XLRバランス:2系統
 RCAアンバランス:2系統
Record out
 XLRバランス:1系統
 RCAアンバランス:2系統
ゲイン 0/6/12/18dB
フォノモジュールゲイン:+40dB/+60dB(オプション)
ボリュームコントロールレンジ 80.0dB(594ステップ)
ボリューム解像度 目盛り23.0(-57dB)以下:1.0dBステップ
目盛り23.0(-57dB)以上:0.1dBステップ
最大入力 +18dBゲイン:2V(バランス)/1V(アンバランス)
+12dBゲイン:4V(バランス)/2V(アンバランス)
+6dBゲイン:8V(バランス)/4V(アンバランス)
0dBゲイン:16V(バランス)/8V(アンバランス)
最大出力 バランス:16V
アンバランス:8V
入力インピーダンス 100kΩ
出力インピーダンス 10Ω以下(バランス)
20Ω以下(アンバランス)
周波数特性 10Hz~40kHz ±0.1dB
歪(THD+N) 0.001%以下
残留ノイズ -120dBV以下(20Hz~20kHz、入力ショート)
クロストーク -120dB以下(入力解放時)
-140dB以下(ショート時)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 150W(最大)
外形寸法 オーディオサーキット部:幅495x高さ106x奥行289mm
電源/コントローラ部:幅495x高さ77x奥行329mm
重量 オーディオサーキット部:12.4kg
電源/コントローラ部:17.7kg
付属 ワイヤレスリモコン
別売 XLRフォノイコライザーモジュール(¥450,000)
RCAフォノイコライザーモジュール(¥450,000)