Marantz SD-50
¥45,000(1989年頃)
解説
カセットデッキのベーシックタイプとしてCDなどのデジタルサウンドを、よりベストな状態で録音再生するために開発されたモデル。
基本性能の徹底追及というコンセプトのものと、基本性能を重視した設計になっています。
メカニズム系には慣性質量の大きい焼結合金のフライホイールを採用することにより、テープの安定走行を可能にしてます。
また、フライホイールにはバランス加工をほどこすと同時に、駆動ベルト選別によるチューンアップを行い、テープの安定走行をより高めることに成功しています。
ヘッドは、録音・再生ヘッドには高硬度パーマロイを使用すると共にハイパボリック形状によって揺らぎないヘッドタッチを実現しています。
バイアス電流を音楽信号に合わせてコントロールするドルビーHX PROを搭載しており、これにより高域の周波数特性とダイナミックレンジを改善しています。
また、バイアス・ファイン・チューニング機構を搭載しており、メタル、クローム、ノーマルと、それぞれのテープによって異なるバイアス特性がコントロールでき、それぞれのテープ特性を引き出した録音が可能です。
さらに、ドルビーB/Cも搭載しています。
大型ディスプレイを搭載しており、通常のテープカウンターと録音・再生の経過時間を分、秒で表示するリニアカウンターの2モード切換えが可能です。
また、あらゆる動作状態をデジタル文字などのキャラクターでディスプレイ上に表示し、動作状態が一目でわかります。
録音時0dB~+12dBまでのピークレベルを1dBステップでデジタル表示するピークメモリー機能を搭載しています。
また、録音レベルの最大値をメモリーし、メモリーコールキーでランダムにその最大値を呼び出せるMAXピークメモリー機能を搭載しています。
前後15曲までの頭出しが可能なQMS(クイック・ミュージック・センサー)を搭載しています。
頭出しのためのサーチ動作中にポーズボタンを押すと、曲の頭出しの状態(再生ポーズ)で待機となります。
各曲のイントロ(約10秒間)を次々に再生するAMS(オートマチック・ミュージック・スキャン)、再生中の曲を繰り返し再生するリピート再生、テープ再生中の無録音部分をサーチして自動的に早送りを行うブランク・スキップ、録音中にREWキーをダイレクトに押すと、録音を開始したところまで自動的に巻き戻りストップ状態となるメモリーリワインド、オートスペース・レックミュート機能などの機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオ・カセットデッキ |
トラック型式 | 4トラック2チャンネルステレオ |
録音方式 | 交流バイアス方式 |
ヘッド | 録音・再生コンビネーションヘッド 消去ヘッド |
モーター | キャプスタンモーター リールモーター |
ワウ・フラッター | 0.05%W・RMS ±0.09%W・peak(EIAJ) |
周波数特性 | 30Hz~18kHz ±3dB(メタル) 30Hz~17kHz ±3dB(クローム) 30Hz~16kHz ±3dB(ノーマル) |
S/N比 | 56dB(EIAJ、ピーク録音レベル聴感補正) ドルビーB ON時:5kHz以上、10dB改善 ドルビーC ON時:1kHz~10kHz、20dB改善 |
入力感度/インピーダンス | 70mV/47kΩ |
出力レベル/インピーダンス | ライン:500mV/2kΩ ヘッドホン:85mV |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 15W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅420x高さ138x奥行305mm |
重量 | 5.3kg |