Marantz CD880J
¥90,000(1988年頃)
解説
音楽をより忠実に再生するというテーマのもとに開発されたCDプレイヤー。
16ビット4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターと2DAC方式を採用しています。
さらにLSIそのものの基本性能を向上することに着目し、TDA1541AとSAA7220P/Bを"Aバージョン"と名付け、搭載しています。
メカニズムには、LHH1000に搭載され、ダイキャストフレームによる大重量・高剛性を実現したCDドライブメカ、CDM-1をベースに、これまでのメカ開発を通して蓄積した超軽量ピックアップとサイレント化のノウハウを駆使して開発された、CDM-1MK2を採用しています。
ピックアップには1ビームのスイングアーム方式を採用し、ダイキャストで固められたメカ全体の重量に対して、可能な限り軽量化し、精密なサーボシステムと相まってプレイアビリティを向上させています。
独自のARC(Alminum Raft Ceiling)構造を採用しています。
ラフト(いかだ)状のカットを施した2ピース構造のアルミトップカバーにより、強度を増すとともに、振動モードを拡散し、共振を防いでいます。
また、シャーシにはアルミダイキャストを採用しており、さらに、大型インシュレーター、サイドウッドパネルを組合わせて、共振や振動を低減しています。
デジタル回路とアナログ回路の相互干渉を防止するため、デジタル回路、オーディオ回路、サーボ回路、ディスプレイ回路などをそれぞれ独立し、ノイズの回り込みを追放した基板レイアウトとしています。
電源部にはヨーロッパ製のレギュレーションに優れた大型電源トランスを搭載し、6,800μFx2のオーディオ用大容量電解コンデンサーを採用しています。
また、デジタル回路とアナログ回路を完全独立別巻線とし、デジタル回路から発生するノイズの回り込みを防いでいます。
コアキシャル(75Ω同軸)とオプティカル2系統のデジタル出力を搭載しています。
また、アナログ出力は固定出力に加えてマスターボリュームに連動する可変出力を搭載しています。
CDファイリング・バンクFTS(Favorite Track Selection)を搭載しています。
好きなトラックを選んで記憶するCDのファイリングシステムで、電源をoffにしても消えず、1度メモリーすれば永久的にファイルされます。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
D/Aコンバーター | 16ビット4倍オーバーサンプリングデジタルフィルター L/R独立2DAC |
フィルター | 3次ベッセルフィルター |
周波数特性 | 2Hz~20000Hz ±0.1dB |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 |
S/N比 | 103dB |
チャンネルセパレーション | 100dB以上 |
全高調波歪率 | 0.0015% |
ワウフラッター | 水晶精度 |
誤り訂正方式 | CIRC |
アナログ出力 | 最大2Vrms |
デジタル出力 | 0.5Vp-p/75Ω |
オプティカル出力 | 光ファイバー |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅462x高さ104x奥行363mm |
重量 | 11.5kg |
付属 | リモコン |