Marantz SC-8
¥120,000(1982年頃)
解説
シンメトリカルデザインに、磨きぬかれた音質と多彩な機能を搭載したコントロールアンプ。
完全プッシュプル構成をMCヘッドアンプからフラットアンプに至る全段に施し、裸特性の向上、低NFB化により過渡混変調歪はじめ動的な歪を追放するLow-TIM設計としています。
MCヘッドアンプは超ローノイズトランジスタ2パラレルプッシュプルの初段からSEPP出力段まで、片チャンネル9石構成の完全プッシュプル回路を構成しています。
また、フォノアンプは入出力のインピーダンス変動に影響された完全プッシュプル回路構成となっており、イコライザー素子には誤差1%以内の金属被膜抵抗と2%以内のポリプロピレンコンデンサーを採用しています。
フラットアンプは、独自の全段プッシュプル回路で、純A級アンプとしています。
特に終段にはスーパーハイfT(200~250MHz)パワートランジスタによる2段ダーリントン方式を採用しています。
Phonoセレクターは、MCヘッドアンプポジションの他に3ポジションのMMカートリッジロードセレクターを搭載しています。
左右独立トーンコントロールや2系統のデッキの相互ダビング機能、2段階切り換えラウドネスコントロール、出力2系統切り換え、High/EQ
Subsonic両フィルターなどの機能を搭載しています。
トーンアンプを完全にバイパスしてシンプル化が図れるToneスイッチや、銅箔厚を通常の倍の70μm厚としたプリント基板、無酸素銅線と同軸コードの採用により信号ロスを低減した信号経路、電源インピーダンスを低減した低倍率箔コンデンサー、磁性ループによる歪発生を追放した銅メッキシャーシ、15Aの電源コードなど、音質向上のために様々な工夫がされています。
機種の定格
型式 | ステレオコントロールアンプ |
入力感度/インピーダンス | Phono1 MM:2.2mV/27kΩ、47kΩ、100kΩ Phono2 MM:2.2mV/47kΩ Phono1 MC:0.12mV/100Ω High Level:150mV/40kΩ |
定格出力/インピーダンス | 1.5V/100Ω |
全高調波歪率 | 0.005% |
混変調歪率 | 0.003% |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.2dB(RIAA) |
SN比(IHF-A) | Phono MM:86dB Phono MC:73dB High Level:104dB |
外形寸法 | 幅474x高さ172x奥行266mm |
重量 | 8.5kg |