Marantz PM-75
¥77,700(1989年頃)
解説
D/Aコンバーターを搭載したプリメインアンプ。
D/Aコンバーターにフィリップスの誇るAバージョンLSI(TDA1541A)を採用しており、デジタル信号を高精度のアナログ回路にリンクさせています。
ボリューム部にはS/Nを徹底重視し、4連マスターボリュームを採用しています。
また、アンプ部の終段は3段ダーリントン・パラレルプッシュプルを採用しています。
電源部には大型のトランスとコンデンサーを搭載しています。
デジタルノイズの回り込みを防ぐためD/A独立電源回路を採用しており、アナログ系はローノイズ広帯域の高集積度ICを駆使した高安定ハイスピード電源となっています。
サイドにはダイキャストのサイドパネルを採用しています。
さらに振動の悪影響を排除したダイキャスト・フレーミングを採用し、また回路基板の微振動も新開発の制振基板材によって効果的に制御しています。
入力部はデジタルが光1同軸3系統に対応し、サンプリング周波数32/44.1/48kHzの信号すべてに対応しています。
また、アナログ入力は7系統あり、Phonoイコライザー(MC、MM)を内蔵したマルチソース対応設計となっています。テープ回路は相互ダビングが自由にできるアナログ2系統となっています。
トーンコントロール回路は、中心周波数を60Hzと15kHzに設定したシェルビングタイプで、不要な帯域の上昇を抑える事で、歪の増加やノイズの流入をふせぐように配慮されています。
ソースダイレクト機能を搭載しており、フラットアンプまでの各ステージをジャンプし、D/Aコンバーターの出力だけでなくアナログ出力も、マスターボリュームに直結できます。
光ケーブルの振動などによる光デジタル信号の揺らぎ(ジッター)を補正するよう、ジッター吸収回路を搭載しています。
コンパクトに機能をまとめたリモコンを標準装備しています。
機種の定格
型式 | デジタルインテグレーテッドアンプ |
<アンプ部> | |
定格出力(20Hz~20kHz、両ch駆動) | 100W+100W(8Ω) 120W+120W(6Ω) |
ダイナミックパワー | 220W+220W(2Ω) 180W+180W(4Ω) 150W+150W(6Ω) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz、8Ω負荷) | 0.008% |
混変調歪率(SMPTE) | 0.008% |
出力帯域幅(8Ω負荷、THD 0.03%) | 10Hz~50kHz |
周波数特性 | 10Hz~150kHz、+0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | Phono MC:250μV/150Ω Phono MM:2.5mV/47kΩ High Level:150mV/20kΩ |
Phono最大許容入力(1kHz) | MC:20mV MM:200mV |
RIAA偏差(20Hz~20kHz) | ±0.3dB |
S/N比(Aネットワーク) | Phono MC:72dB Phono MM:83dB High Level:105dB |
トーンコントロール | Bass:100Hz、±8dB Treble:10kHz、±8dB |
<D/Aコンバーター部> | |
デジタルサンプリング周波数 | 32kHz、44.1kHz、48kHz |
S/N比(EIAJ) | 106dB |
歪率(EIAJ) | 0.0035% |
ダイナミックレンジ | 96dB |
デジタル入力 | 同軸:0.5Vp-p/75Ω 光:-15~-25dBm |
デジタル出力 | 同軸:0.5Vp-p/75Ω |
<総合> | |
電源 | 100V、50/60Hz |
消費電力 | 200W |
外形寸法 | 幅454x高さ151x奥行379mm |
重量 | 16.8kg |