オーディオの足跡

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PM-13S1の画像
 解説 

11シリーズと15シリーズの中間として、SC-7S2/MA-9S2の成果をベースにしつつ新たな発想を盛り込んだインテグレーテッドアンプ。

PM-15S1の左右チャンネルの音声信号を並行伝送して最短距離で増幅するというコンセプトに基づいた内部コンストラクションをそのまま継承しています。そして、フラッグシップモデルで開発された高音質パーツやアルミ製トップパネルなどのクラスを超えた内容が盛り込まれています。
また、ドライブ力が必要な現代スピーカーを駆動するため瞬時電流供給能力を高めており、SC-7S2/MA-9S2のノウハウや細部にわたるブラッシュアップが施されています。

パワーアンプ部はPM-11S1の設計コンセプトを踏襲し、電圧増幅回路と電流帰還型のパワーバッファーアンプ(電力増幅回路)からなる2アンプ構成としています。

フォノイコライザーアンプ部にも電流帰還型を採用しています。また、使用パーツも厳選された高品位なタイプに変更されています。
カートリッジはMCとMMの両方式に対応しており、フロントパネルから切り替えが可能です。

プリアンプ部には電流帰還型を採用した高速プリアンプ回路を搭載しています。

電源部にはアルミケースを用いた大型トロイダルトランスを新開発して採用しています。
このトランスはケイ素鋼板コアリングとアルミケースの二重シールドによって磁束漏れを防いでいるほか、コア部を遮音プレートで覆い、さらにケースに高比重充填剤によって封入する事で唸り音の発生を抑えています。
また、シャーシにはアルミプレートを介して固定する事で微振動と磁性体の影響を低減しています。

電源部のブロックコンデンサにもPM-13S1用に新開発したものを採用しています。このコンデンサはマランツの特注品で、MA-9S2で採用したものと同様にオーディオ用高純度電極箔を分割巻き・巻ずらし構造とし素子固定材やポリオレフィンチューブ等を用いています。このコンデンサの容量は18,000μFで、コンパクトでインピーダンスが低いコンデンサとなっています。
また、パワーアンプ部にはMA-9S2に採用したものと同じタイプの電解コンデンサや、スターキャップフィルムコンデンサ等を新たに採用しています。さらに電源レギュレーターには制振プレートを装着すると共に、シャーシへの銅メッキ処理やアース配線の大幅な見直しなどのチューンナップが行われています。

瞬時電流供給能力を向上するため、トランスを約500VAクラスの大容量型とし、電源部のブロックコンデンサにおいては大電流を取り出せるよう電極箔からのタブリードをMA-9S2採用品に比べて25%ワイド化しています。さらに電源部やパワーブロックの低インピーダンス化、大電流部分への極太OFC配線材の使用、LAPTパワートランジスタの採用、信号回路を最短化した内部レイアウトなどの工夫が施されています。
これらの変更によって瞬時電流供給能力をPM-15S1と比較して約20%向上させています。

ボリュームにはリニアコントロールボリュームを採用しています。
この回路には0.5dBステップで電子制御可能なWolfson社製WM8816ボリュームコントロールICを中心とした回路となっています。また、F.C.B.S.機能による複数台連動制御時にも正確なボリュームが可能となっています。

マランツオリジナルの高速電圧増幅モジュールであるHDAMの最新バージョンであるHDAM SA2を採用しています。
HDAM SA2では信号ループの最短化や外来ノイズ飛び込みの低減化、実装面積の小型化などのメリットを実現しています。
PM-13S1ではラインバッファー、プリバッファー、プリアンプ、パワーアンプの各部に搭載しています。

F.C.B.S.(フローティング・コントロール・バス・システム)を搭載しており、制御信号とグランドともにオーディオ信号系とは完全に分離させています。
最大4台(8チャンネル)までのPM-13S1またはPM-11S1/PM-15S1を高速双方向通信によってシンクロコントロールでき、マランツが推奨したコンプリートバイアンプから、ピュアオーディオアンプによるマルチチャンネルサラウンドシステムまでシステムアップグレードが可能です。

トップパネルには5mm厚のアルミ板を採用しています。
アルミは非磁性体であるため、磁性体の鉄鋼板製のパネルに比べてオーディオ回路への影響を低減しています。また、放熱孔はヒートシンク上部に設けられており、左右チャンネル同条件・並行伝送のコンセプトに基づくアンプレイアウトに沿ったものとなっています。

シャーシ、リアパネル、フロント内部パネルは上位モデルと同様に銅メッキ鋼板で製造されており、磁気歪を低減した低ノイズ設計となっています。
また、シャーシ部はトータル4.2mm厚のダブルレイヤー構造としており、アルミダイキャスト製の脚部とともに筐体を支えています。

ディスプレイ部には蛍光表示管に比べてノイズの発生が少ない液晶ディスプレイを採用しています。

トーンコントロール機能を搭載しています。

電子式トリム(左右バランス)調整機能を搭載しています。

ディスプレイ&ブルーイルミネーションオフ機能を搭載しています。

スピーカー端子にはWBT社製スピーカーターミナルを採用しています。

プリアウト端子を搭載しています。

マランツ製CDプレイヤー等の操作も可能なシステムリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 プリメインアンプ
定格出力(20Hz~20kHz、両ch動作) 140W+140W(4Ω)
90W+90W(8Ω)
全高調波歪率(20Hz~20kHz、両ch駆動、8Ω) 0.05%
周波数特性(CD、1W、8Ω負荷) 5Hz~100kHz ±3dB
ダンピングファクター(8Ω、20Hz~20kHz) 100
入力感度/インピーダンス Phono MC:300μV/100Ω
Phono MM:3.2mV/47kΩ
CD/Line/Recorder:240mV/20kΩ
出力電圧/インピーダンス Pre out:1.7V/330Ω
Phono最大許容入力(1kHz) MC:15mV
MM:150mV
RIAA偏差(20Hz~20kHz) ±0.5dB
SN比(IHF-Aネットワーク、1W、8Ω負荷) Phono MC:77dB(0.5mV入力)
Phono MM:85dB(5mV入力)
CD/Line/Recorder:90dB(500mV入力)
トーンコントロール Bass:±10dB(50Hz)
Treble:±10dB(20kHz)
入力端子 Line:3系統
Tape:2系統
Phono:1系統
出力端子 Pre out:1系統
Tape:2系統
Speaker:1系統
Headphone:1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力(電気用品安全法) 220W(8Ω、定格出力時)
550W(4Ω、定格出力時)
最大外形寸法 幅440x高さ127x奥行444mm
重量 20.0kg
付属 ワイヤレスリモコン
着脱式AC電源コード