オーディオの足跡

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Model 500の画像
 解説 

ハイ・パワー機として、フルパワー時の高域の歪率をいかに押さえるか、ミニパワー時の歪をいかに無くすかを追求して開発されたステレオパワーアンプ。

パワートランジスタには、マランツとモトローラが共同開発したものが採用されとり、Mの後の型番にSJが付いています。
また、特注の抵抗類やスイッチを採用しています。

回路構成は、最初に差動増幅回路を配したSEPPの直結プリアンプ部が置かれ、その後に、通常の全段直結ピュアコンプリメンタリーOCLのパワーアンプ部が続いています。
NFはプリアンプ部の終わりと、パワーアンプ部の出力部から二重に掛けられています。
パワーアンプ部は、世界で初めて、入口から出口まで完全プッシュプルを採用していました。このため、トップの差動回路にしても上下完全に別々に用意され、ピュアコンプリメンタリーの最終段まで完全に上下独立して増幅し、完璧な対称性と動特性を得ています。

パワーステージは片ch4石パラレルの8石構成で、3石ダーリントン(4石パラレルを1石と数えて)採用しています。このパワートランジスタを十分なアイドリング電流を流してAB級動作させ、トランジスタB級増幅に特有のノッチング歪を押さえています。

保護回路は、何らかの異常動作が起こった場合に、ドライブ段で電流をストップしてパワートランジスタに過大電流が流れ込むのを防ぐ、2石構成のものを採用しています。
500W/300W/100Wのパワー切換えのリミッタ回路はこの保護回路の一部を使っており、動作原理も同じです。
また、スピーカー保護回路には、3石構成のアンプでスピーカー端子に直流電圧が現れるとスピーカーターミナルとパワーアンプの出力をリレーで遮断するもので、これはミューティングも兼ねています。
リレーは全部で3個あり、1つは電源ON時のラッシュカレント防止用、残り2つはミューティング兼スピーカー端子の直流防止用に使用されています。

内部には強制空冷ファンを搭載しています。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
出力 8Ω(定格出力時、両ch、20Hz~20kHz):500W(250W+250W)、Typically 600W
全高調波歪率 0.05%以下(20Hz~20000Hz、両ch、定格出力時)
混変調歪率 0.05%以下(定格出力時、両ch、SMPTE)
周波数特性 20Hz~20kHz ±0.1dB
パワーバンドウィズ(IHF) 5Hz~45000Hz(THD 0.1%)
入力感度 2.25V for 250W into 8Ω load with Gain Controls fully clockwise.
入力インピーダンス 33kΩ with Gain Controls fully clockwise.
ダンピング・ファクター 400以上
Total Noise better than 106dB below 250W Power(8Ω Load)
<総合>
Voltage Conversion Special tapped primary allows easy conversion to 110VAC or 220 VAC operation
コントロール Independent front panel Gain Controls and Power Level Selector Switch
外形寸法 幅425x高さ171x奥行435mm
重量 37.6kg