Marantz Model 32
¥155,000(1970年頃)
解説
オールソリッドステート設計のステレオパワーアンプ。
回路には真空管アンプのプッシュプル回路と同様の直接接合Complimeary-Symmetry回路を採用しています。
信号のプラスとマイナスはそれぞれ別々に増幅されて、最後に再び結合して出力されます。
トランジスタアンプによく見られるクロスオーバーノッチを除去しており、フラットな特性と立上りの良さを実現しています。
出力トランジスタによる発熱対策として大型ヒートシンクを搭載しています。
VOD(バリアブル・オーバーラップ・ドライブ)回路を搭載しており、トランジスタやスピーカーの破損を保護しています。
この回路は電流制限回路とトランジスタ二重保護回路を使用しており、いかなる負荷状態でも安定した動作が可能となっています。
リレー操作による保護回路を搭載しています。
非常に高いレベルの8Hz以下の周波数がアンプ入力部に入るとこの回路が動作し、出力トランジスタ、電源、スピーカーが破損するのを防ぎます。さらに、この装置はアンプのスイッチが入っている時は時間遅延装置として働き、回路を安定させて高レベル出力波がスピーカーを破損するのを防ぎます。また、出力トランジスタが破損した場合にもリレーが働き、直流がスピーカーに入力されることで破損するのを防ぎます。
電流制限回路を搭載しており、定格出力の約1.25倍に制限されています。
ウッドキャビネットは別売りオプションでした。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
連続出力(RMS、20Hz~20kHz) | 60W+60W(4Ω、8Ω) 54W+54W(16Ω) |
トータルミュージックパワー(IHF) | 180W(8Ω) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -5dB(定格出力時) |
高調波歪率 | 0.15%以下(20Hz~20kHz、定格出力時,、両ch駆動) |
混変調歪率(両ch駆動、8Ω) | 0.15%以下(20Hz~20kHzの任意の2周波数、定格出力時) |
全雑音 | 1.5μV以下(入力から出力まで、定格出力、8Ω負荷) |
電源 | AC100V~135V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 100W(最大) |
外形寸法 | 幅390x高さ146x奥行203mm |
重量 | 13.1kg |
別売 | ウッドキャビネット(¥8,500) |