Marantz Model 240
¥195,000(1972年頃?)
解説
トランジスタの選択からはじめて、抵抗やスイッチ類まで、全てにこだわったものを集め、入念な調整をして仕上られたパワーアンプ。
回路方式には差動増幅・純コンプリメンタリー・全段直結OCL回路を作用しています。
差動増幅段にも、プッシュプルの出力段にも、選びに選び抜いた完全ペアのトランジスタを採用しており、基本回路自体が完全に直流的にバランスするように調整されています。
ハイパワーアンプでは、レベルが小さい時にB級に近い動作をさせているため、トランジスタ特有のノッチング歪がおきていました。
これに対策するため、十分なアイドリング電流を流してAB級動作をさせ、フィードバックなしでも通用するほどの裸特性を実現しています。
各ブロックごとに基板を独立させ、初段と終段の干渉をさけています。また、アースラインにしても十分に太いものを採用しています。
電源部には、60V20000μFの平滑コンデンサを2個採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
出力(定格出力時、両ch、20Hz~20kHz) | 4Ω:300W(150W+150W)、Typically 340W 8Ω:250W(125W+125W)、Typically 280W 16Ω:128W(64W+64W)、Typically 150W |
全高調波歪率 | 0.1%以下(20Hz~20000Hz、定格出力時) Typically 0.05% |
混変調歪率 | 0.1%以下(定格出力時、20Hz~20kHzのうち任意の2つの周波数) Typically 0.05% |
周波数特性 | 2Hz~100kHz +0 -1.5dB 20Hz~20kHz +0 -0.5dB |
パワーバンドウィズ(IHF) | 5Hz~45000Hz |
入力感度/インピーダンス | 1.5V/100kΩ |
ダンピング・ファクター | 100以上(8Ω) |
<総合> | |
Total Noise | better than 106dB below Rated Power into 8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz 220Volts optional on special order |
消費電力 | 480W |
外形寸法 | 幅362x高さ156x奥行241mm |
重量 | 11.8kg |