LUXMAN WZ30
¥59,500(1965年11月発売)
解説
FMステレオチューナーの極限を目指して開発された高級FM/AMチューナー。
入力回路にはニュービスタを3本起用し、能率の優れたカスコード増幅回路を構成しています。
ステレオとモノラルの切換えには、受信する電波によって自動的に受信態勢が整えられる、自動モード切換装置を内蔵しています。
この自動切換装置は誤動作防止回路を搭載しており、自動モード切換装置が雑音成分などの影響で誤動作しないように、ステレオ信号と雑音成分を選別しています。
MPX回路にはスイッチング方式を採用しています。さらに、MPX回路で分離された左右の信号を、そのまま取り出すのではなく、さらに一段設けられている分離回路で、逆チャンネルの漏洩分を相殺するという方法をとっています。
綿密に設計した中間周波トランスを採用した中間周波増幅回路を採用してます。
また、電波の中に含まれている雑音成分を切り取るリミッター回路はダブル・リミッター方式になっています。
同調点のズレを防止するため、AFC回路(自動周波数安定回路)を搭載しています。
また、選局する際にこのAFC回路の働きが弱い電波の同調を妨げるのを防ぐため、AFC回路を解除させるスイッチを設けています。
AMチューナー部には高周波増幅回路を備えたスーパーヘテロダイン方式を採用しています。
また、フェライト・バーアンテナを内蔵しており、遠距離放送を受信する場合以外はアンテナの必要がありません。
AMチューナー部には可変帯域型の中間周波トランスを採用しているため、音質重視の広帯域と分離本位の狭帯域に切換える事が可能です。
また、ビートを取り除くホイッスル・フィルターを搭載しています。
局と局との途中で発生する局間雑音を取り除くため、ミューティング回路を搭載しています。
FM/AMそれぞれ独立したレベルコントロールを搭載してます。
FMステレオ放送の分離度を調整するセパレーションコントロールを搭載しています。
(製品は調整済)
最終的な調整は、一台一台念入りに行われ、回路本来の性能が発揮されるように配慮されています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー | ||||
受信周波数 | FM:76MHz~90MHz AM:535kHz~1605kHz |
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感度 | FM:1μV(30%mod、S/N30dB) AM:25μV(30%mod、S/N30dB) |
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イメージ比 | FM:50dB以上 AM:60dB以上 |
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セパレーション | 30dB以上(50Hz~10kHz) 42dB以上(1kHz) |
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リークキャリア | -40dB以下 | ||||
出力 | 770mV(0dBm) | ||||
使用真空管等 |
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電源電圧 | AC100V、50Hz~60Hz | ||||
消費電力 | 60VA | ||||
外形寸法 | 幅470x高さ175x奥行275mm | ||||
重量 | 10kg |