LUXMAN T-88V
¥54,500(1975年8月発売)
解説
L-80VやL-80と同一サイズのFM/AMチューナー。
FMチューナー部のフロントエンドには4連バリコンとFETによる高周波増幅回路を採用し、段間復同調回路、ミキサー回路、高調波歪の少ないオシレーター回路で構成されており、各種特性で優れた値を実現する事で弱電界から強電界まで安定したFM受信を実現しています。
中間周波増幅回路には、リニアフェイズ型セラミックフィルタ素子を2組、LC復同調回路と広帯域ディスクリートトランスを採用する事で広帯域に渡る優れた特性とを得ています。
MPX回路にはPLL方式のICを厳選して採用しています。
電源部には定電圧化電源回路を採用しており、AC電源電圧の変動に対して安定度を高めています。
付属機能としてFMハイブレンド回路やFMミューティング回路、マルチパス検出端子、出力レベル調整などを装備しています。
FMミューティング回路にはFETによる純電子方式を採用しており、高周波入力レベルの強弱にかかわらず設定しているミューティング幅が変わりません。また、ミューティングON/OFFによるポップノイズが殆ど発生しません。
AMチューナー部には高周波増幅回路の無い2連バリコン式を採用していますが、中間周波増幅回路にセラミックフィルタを採用する事で優れた実効選択度を得ています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
IHF実用感度 | 2μV(83MHz、100%mod) |
2信号選択度 | 60dB(83MHz、100μV、±400kHz) |
振幅変調抑圧度 | 50dB(83MHz、1mV) |
キャプチャー比 | 1.8dB(83MHz、1mV) |
イメージ比 | 90dB(83MHz) |
IF妨害除去比 | 90dB(83MHz) |
全高調波歪率 | mono:0.2%(1kHz) stereo 0.3%(100Hz) 0.3%(1kHz) 0.4%(6kHz) |
SN比 | mono:72dB(83MHz、1mV) stereo:68dB(83MHz、1mV) 70dB(総合カタログ記載) |
周波数特性 | 50Hz~12kHz -0.5dB(mono&stereo) 20Hz~15kHz -2dB(mono&stereo) |
ステレオセパレーション | 43dB(1kHz) 30dB(50Hz~10kHz) |
アンテナインピーダンス | 300Ω(平衡) 75Ω(不平衡) |
出力電圧 | 1.6V(400Hz、100%mod、mono) |
出力インピーダンス | 300Ω |
<AMチューナー部> | |
IHF実用感度 | 230μV/m(1MHz、30%mod) |
イメージ比 | 50dB(1MHz、INT.ANT) |
IF妨害除去比 | 40dB(1MHz、INT.ANT. |
実効選択度 | 35dB(1MHz、±10kHz) |
SN比 | 50dB(1MHz、10mV/m) |
周波数特性 | 80Hz~3kHz -3dB |
全高調波歪率 | 0.7%(1MHz、30%mod、400Hz) |
出力電圧 | 450mV(400Hz、30%mod) |
<総合> | |
付属装置 | FMミューティング回路 FMハイブレンド回路 マルチパス検出回路 出力レベル調整 |
使用半導体 | FET:2個 IC:2個 トランジスタ:24個 ダイオード:22個 LED:4個 |
外形寸法 | 幅450x高さ160x奥行300mm |
重量 | 7kg |