LUXMAN T-660
¥49,800(1974年10月発売)
解説
モダンでユニークなデザインとオーソドックスな回路構成を持つチューナーとして開発されたAM/FMステレオ・チューナー。
FMチューナー部は、フロントエンドに4連バリコンとFETによる高周波増幅回路、段間複同調回路、ミキサー回路、オッシレータ回路を組み合わせ、各種特性を向上しています。
中間周波増幅回路には、リニアフェイズ・セラミックフィルタ素子2組、LC複同調回路と広帯域ディスクリミネータ・トランスの採用により、広帯域にわたり位相特性、歪率特性を改善しています。
MPX回路にはフェイズ・ロックド・ループ(P.L.L)方式のICを採用しており、様々な条件によって生じる位相のズレを自動的に補正することができ、歪やセパレーションの悪化を防いでいます。
電源部には、定電圧電源およびリップル・フィルタ回路を採用しています。
付属回路として、FMハイブレンド回路、マルチパス検出端子、出力レベルコントロールなどを搭載しています。
また、FMミューティング回路にはFETによる本格的な純電子式を採用しており、高周波入力レベルの強弱に関わらず±50kHzに設定しているミューティング幅が変わらず、ミューティングon/offによる直流電圧の変動が生じないため、ポップアップノイズも殆ど発生しません。
AMチューナー部は、高周波増幅回路の無い2連バリコン式を採用しています。
また、中間周波増幅回路にはセラミック・フィルタを採用しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
IHF実用感度 | 2μV(83MHz、100%mod) |
2信号選択度 | 60dB(83MHz、100μV、±400kHz) |
振幅変調抑圧度 | 50dB(83MHz、1mV) |
キャプチャ比 | 1.8dB(83MHz、1mV) |
イメージ比 | 90dB(83MHz) |
IF妨害排除比 | 90dB(83MHz) |
SN比 | mono:70dB(83MHz、1mV) |
周波数特性 | 50Hz~12kHz -0.5dB 20Hz~15kHz -2dB |
全高調波歪率(400Hz) | mono:0.3% stereo:0.4% |
ステレオセパレーション | 40dB(400Hz) 30dB(50Hz~10kHz) |
キャリアリーク | -63dB |
アンテナインピーダンス | 300Ω(平衡) 75Ω(不平衡) |
出力電圧 | 1.6V(400Hz、100%mod、mono) |
<AMチューナー部> | |
IHF実用感度 | 230μV/m(1MHz、30%mod) |
イメージ比 | 50dB(1MHz、INT.ANT.) |
IF妨害除去比 | 40dB(1MHz、INT.ANT.) |
実効選択度 | 35dB(1MHz、±10kHz、30%mod) |
SN比 | 50dB(1MHz、10mV/m) |
周波数特性 | 80Hz~3kHz -3dB |
全高調波歪率 | 0.7%(400Hz、30%mod) |
出力電圧 | 450mV(400Hz、30%mod) |
<総合> | |
付属装置 | FMミューティング回路 FMハイブレンド回路 マルチパス検出端子 出力レベル調整 |
使用半導体 | トランジスタ:24個 FET:2個 IC:2個 ダイオード:21個 |
外形寸法 | 幅443x高さ153x奥行273mm |
重量 | 6.7kg |