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KMQ60の画像

LUXMAN/LUXKIT KMQ60 \45,000(1969年8月発売)
\57,200(1974年頃)

解説
MQ60型と同じ部品を用いたステレオパワーアンプキット。

回路構成はMQ60に準じており、SQ38FDやSQ38FD/IIのパワーアンプ部がベースになっています。

出力管には中型3極管である50CA10を採用しています。50CA10は内部抵抗が低く、裸特性が優れたコンパクトロン・タイプの真空管となっています。
また、出力トランスにはラックスのSQ38FD/IIなどに採用されたOY15型を使用しています。

ドライブ段にはカソード結合型を採用しています。
カソード結合型回路はムラード型が基本となっており、回路の特長を生かすために改良を施して採用しています。この回路は初段の電圧増幅段と次段と位相反転段との間が直結になっているのが特長で、時定数回路が段数の割に少なく、アンプのループゲインが大きく取れるという特長を持っています。
ムラードの原回路では初段の電圧増幅段に6267が採用され、これを5極管のままで使用していますが、KMQ60では初段に同じ6267を採用しながら3極管接続にすることで内部抵抗を下げ、高域の歪特性を改善しています。

KMQ60に採用されたドライブ段の構成ではトータルのゲインが不足するため、位相反転段にHigh Gmの双3極管6AQ8を採用し、この段でゲインを稼いでいます。これによりACバランスが取りやすくなり、初段の歪も抑えられています。

全段を3極管で構成(初段は6267の3結)としたことで裸特性が向上し、少量のNFをかけるだけで高い安定性を確保しています。

出力トランスの2次側には抵抗(22Ω)とコンデンサ(0.22μF)が直列に入れられています。
これはスピーカーのインピーダンスが上昇する高域で負荷が殆どかからなくなり、アンプが不安定になるのを防ぐためのもので、一種の積分型位相補正回路となっています。
この他、コントロールアンプなどの出力からのインピーダンスの影響を回避するため、初段グリッドにバッファ抵抗を挿入したり、ボリュームの変化によって生じる周波数特性の浮動を押さえるための配慮などの工夫が施されています。

写真のボンネットは別売りオプションとして販売されました。

初期はパネルデザイン(ロゴ)が若干異なるようです。
 
 
内部配線図
構成パーツ
 
機種の定格
型式 管球式パワーアンプキット
連続出力 30W+30W(4Ω、8Ω、16Ω)
全高調波歪率 0.7%以内(定格出力時)
0.5%以下(1kHz、30W出力時、1975年カタログ)
1%以下(55Hz、10kHz、30w出力時、1975年カタログ)
周波数特性 15Hz〜60kHz -1dB以内
20Hz〜20kHz -1dB以内(1975年カタログ)
SN比 90dB以上
残留雑音 0.7mV以下
ダンピングファクター 約15(1kHz)
入力感度 850mV(定格出力時)
750mV(1975年カタログ)
入力インピーダンス 250kΩ
負荷インピーダンス 4Ω、8Ω、16Ω(スイッチ切換)
使用真空管 50CA10×4
6DT8/6AW8/6AQ8×2
6267×2
使用半導体 DA16A×4(1975年カタログではDS-16A×1)
DS16C×1(1975年カタログではSD-1B×4)
消費電力 160W
外形寸法 幅410×高さ160×奥行205mm
重量 13.8kg
別売 ボンネット B-60(\4,500)
アッセンブリマニュアル(\500)
 
旧デザインのKMQ60
回路図