LUXKIT A3700
¥48,000(1978年8月発売)
解説
自分の好みに合わせて出力管や回路方式などを選択できるパワーアンプ用シャーシキット。
A3700はユニバーサルタイプの大容量パワートランス、大電流を取り扱えるチョークコイル、高電圧のブロックコンデンサーなどを組み合わせた構成となっています。このシャーシキットに好きな回路方式に合わせて別売りの4種のチューブパネルのうち必要なものを選び、OY15型のアウトプット・トランス、真空管、抵抗、コンデンサー、ソケットなどを組み合わせることで、管球パワーアンプが完成します。
A3700への使用を推奨しているOY15型シリーズのアウトプット・トランスには、線径をあげてパワーロスを減らしたハイパワー仕様のプッシュプル用が2種、新開発のパワーロスの少ない広帯域シングル用が2種あります。
出力管には3極管の8045G、2A3や、多極管の6CA7、KT-88などが使用できます。また、出力段はプッシュプル回路にもシングル回路にも、多極管の場合はウルトラリニア接続を標準として、カソードNF回路を組み合わせることも、3極管接続にすることも可能です。
ただし、2A3など大型ST管を出力管として使う場合には、その形状や高さの点でステレオのプッシュプル回路が構成できなかったり、ボンネットがそのままの状態では付けられなかったりします。
アッセンブリマニュアルが付属しており、8045G、6CA7、KT-88のステレオ・プッシュプル回路の各実体配線図と調整の仕方、さらに8045G、2A3などのステレオ・シングル回路の推奨回路例が盛り込まれています。
TCR-45
ラックスとNECの共同開発による大型3極出力管8045Gに、挿入損失の極めて少ないハイパワー仕様の高性能アウトプットトランスOY15-3.6K-HPを組み合わせたステレオプッシュプル回路の推奨サーキットパーツセット。
ドライバー回路にはムラード型と呼ばれるカソード結合型位相反転回路を使用しています。ここにはラックスブランドの高電圧ドライバー管6240Gを採用し、優れたドライバー回路に仕上げています。
TCR-45をA3700に組み合わせると実効出力50Wx2のステレオパワーアンプが完成します。
TCR-A7
オーディオ用の出力管として定評のある5極出力管6CA7と挿入損失の極めて少ない、ハイパワー仕様の新型アウトプットトランスOY15-5K-HPを組み合わせたステレオプッシュプル回路の推奨サーキットパーツセット。
出力段の接続はウルトラリニア接続、ウルトラリニア接続+カソードNF、3極管接続のいずれかが選択できます。また、ドライバー回路はラックスブランドの高電圧ドライバー管6240Gによってカソード結合型位相反転回路を構成しています。
TCR-A7をA3700に組み合わせると、実効出力40Wx2のステレオパワーアンプが完成します。
CR-3700P
手持ちのKT-88などの出力管やOY15型アウトプット・トランスをA3700に組み合わせ、推奨ステレオプッシュプル回路(A3700付属アッセンブリーマニュアルに記載)を構成するための抵抗、コンデンサー、ソケット、ラグ板、配線材料が一式になったCRパーツセット。
出力段の接続方法はウルトラリニア接続、ウルトラリニア接続+カソードNF、3極管接続のいずれかが選択できます。ドライバー回路はラックスブランドの高電圧ドライバー管6240Gを採用したカソード結合型位相反転回路を構成しています。
チューブパネルは付属していません。
機種の定格
型式 | 管球式パワーアンプ用シャーシキット | |||
構成パーツ | 本体 | TCR-45 | TCR-A7 | CR-3700P |
パワートランス 9F380 チョークコイル #4705 ブロックコンデンサ 47uFx3/550V(3個) ブロックコンデンサ 47uFx3/350V ボンネット シャーシ サブシャーシ 底板 ピンジャック端子板 スピーカー端子板 パワースイッチ ネオンパイロット ヒューズホルダー 入力レベル調整用ボリューム(2個) DCバランス調整用ボリューム(2個) バイアス調整用ボリューム(2個) ハム・バランサー用ボリューム 各ボリューム取付金具(4個) モールド端子板(5個) 電源コード コードストッパー ゴム足(4個) セッティングノブ(2個) 端子板取付金具 ビス類一式 アッセンブリーマニュアル |
3極出力管 8045G(4本) 真空管 6240G(2本) 真空管 6AQ8(2本) アウトプットトランス OY15-3.6K-HP(2個) チューブパネル VP-1 GTソケット(4個) MTソケット(4個) ラグ板(4個) コイル(2個) ダイオード(5個) 抵抗一式 コンデンサ一式 配線材料一式 |
5極出力管 6CA7(4本) 真空管 6240G(2本) 真空管 6AQ8(2本) アウトプットトランス OY15-5K-HP(2個) チューブパネル VP-1 GTソケット(4個) MTソケット(4個) ラグ板(4個) コイル(2個) ダイオード(5個) 抵抗一式 コンデンサ一式 配線材料一式 |
抵抗一式 コンデンサ一式 GTソケット(4個) MTソケット(4個) ラグ板(4個) コイル(2個) ダイオード(5個) 配線材料一式 |
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別売 | サーキットパーツセット TCR-45(¥47,500) サーキットパーツセット TCR-A7(¥41,500) CRパーツセット CR-3700P(¥7,500) プッシュプル用チューブパネル VP-1(¥2,000) プッシュプル用チューブパネル VP-2(¥2,000) シングル用チューブパネル VP-3(¥2,000) 未加工チューブパネル VP-4(¥1,500) アウトプットトランス OY15-3.6K-HP(¥12,800) アウトプットトランス OY15-5K-HP(¥12,800) アウトプットトランス OY15-2.5K-HS(¥12,800) アウトプットトランス OY15-3.5K-HS(¥12,800) |
自作用チューブパネル | ||||||||||
VP-1 プッシュプル用チューブパネル GT管用穴-4 MT管用穴-4 |
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VP-2 プッシュプル用チューブパネル GT管用穴-4 MT管用穴-4 |
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VP-3 シングル用チューブパネル GT管用穴-2 MT管用穴-3 |
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VP-4 チューブソケット用の穴は空いていません。自由に真空管を選んで、加工して下さい。ただし、出力管の管壁とアウトプット・トランスの間は40mm以上離れるようにして下さい。 |
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A3700採用のパワートランス9F380 | ||||||||||
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端子配列 | ||||||||||
接続方法 | ||||||||||
このパワートランスは、B捲線をパラレルまたはシリーズに接続することによって、720V/DC190mA、360V/DC380mA、295V/DC380mA、250V/DC380mAの電圧が得られます。 | ||||||||||
A3700採用のチョークコイル4705 | ||||||||||||||
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※上記インダクタンス値は、10V/60Hzを加えて所定の直流を重畳した時の値です。偏差±10%以内。安全電流値は連続的に流すことのできる直流電流の限界値です。 ※規格の中で括弧外の標準値はシリーズ接続時の値、括弧内はパラレル接続値です。 |
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接続方法 | ||||||||||||||
新OY15型アウトプットトランス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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