LUXKIT A3550
¥158,000(1984年頃)
解説
ビーム管接続と3極管接続が選べるステレオ/モノラルパワーアンプキット。
A3550は米国GE社が開発した高信頼大出力用ビーム管6550Aを用いたステレオパワーアンプがベースとなっています。
回路方式は音作りの原点を見直して広帯域かつ低歪が特徴のウィリアムソン型の利点を活かしつつ、多重NFBを排した独自な回路に仕上げることで音質面での向上を図っています。
ウィリアムソン型は広帯域OPT(アウトプットトランス)を用いての高帰還アンプが基本的な形ですが、A3550ではOPTに定評のあるOY15型のハイパワータイプを新たに設計し採用し、さらにスタガー・レシオを充分にとって安定したNFBを可能にしています。そしてNFB量を極力低減することによって過渡応答や動特性を向上させています。
A3550では、3つの選択ポイントによって8種類のモードが選べます。
まず、組立時にビーム管接続と3極管接続が選択できます。その上で組立完了後はNFBとNON-NFB、ステレオとモノラルがスイッチ操作で切替できます。
トランスは全てA-3550のために新規設計されたものを採用しています。
また、音響用非磁性体抵抗やブラックゲート・S・ブロックコンデンサ、無酸素銅配線材、MDコンデンサなどを極性管理した上で採用するとともに、キットで始めてACラインのチェック機構「ラインフェーズ・センサ」を搭載しています。
底板など音質上必要な部分に銅メッキ処理を施すなど細かい配慮がされています。
機種の定格
型式 | 管球式パワーアンプキット | |||||
stereo | mono | |||||
ビーム管接続 | 3極管接続 | ビーム管接続 | 3極管 | |||
NFB | NON-NFB | NFB | NON-NFB | NFB | ||
実効出力 | 50W | 30W | 100W | 60W | ||
全高調波歪率 | 1%以下 | 3%以下 | 0.5%以下 | 1%以下 | 3%以下 | 0.5%以下 |
出力インピーダンス | 8Ω | |||||
周波数特性 | 10Hz~40kHz -1dB以内 |
30Hz~20kHz -1dB以内 |
10Hz~30kHz -1dB以内 |
30Hz~18kHz -1dB以内 |
10Hz~40kHz -2dB以内 |
10Hz~30kHz -2dB以内 |
入力感度 | 1.1V | 1.0V | 1.5V | 1.1V | 1.0V | |
入力インピーダンス | 80kΩ | |||||
SN比(IHF-A、入力ショート) | 106dB以上 | 100dB以上 | 105dB以上 | 102dB以上 | 107dB以上 | 105dB以上 |
残留雑音 | 0.3mV以下 | 0.6mV以下 | 0.25mV以下 | 0.3mV以下 | 0.35mV以下 | 0.4mV以下 |
消費電力 | 200W | |||||
外形寸法 | 幅465x高さ176x奥行226mm | |||||
重量 | 18kg |