LUXMAN FL153
¥25,000(1960年代後期頃?)
解説
FL15をより多用途化すると共に、トランジスタに置き換えたマルチチャンネルディバイダー。
クロスオーバーポイントは各4ヶ所ずつで、2チャンネルと3チャンネルのマルチアンプ方式が可能です。また、3D用の混合回路も備えています。
12dB/ocの遮断特性を備えたエミッタフォロア方NF分波回路が基本となっています。また、遮断特性切換スイッチを6dB/octの位置に切換えることによってRC1段形分波回路としても動作します。
最も能率の低いウーファーユニット用として、レベルセットボリュームの後に低音域の利得が約13dBの2段NF増幅回路を搭載しています。
また、中音域用と高音域用のレベルセットの後にエミッタフォロア回路を入れることで出力インピーダンスを低く保ち、ディバイダーとパワーアンプの間を接続するシールド線による高域の劣化や雑音誘導を防いでいます。
過剰入力に対して弱いホーン型ユニットは、演奏中に切換えるとスピーカーユニットの受け持ち帯域外の入力信号が加わりユニットが破壊されることがあります。
これを防ぐため、ツマミの機構に特別なものを使用しており、普通にまわすと空回りするだけになってます。このスイッチを切換える際にはツマミを手前に引っ張りながら回して行います。
レベルセットボリュームは半固定式となっており、最適レベル位置を動かすことができないようにボリュームキャップがかぶせてあります。
機種の定格
| 型式 | チャンネルデバイダー |
| 分割帯域 | 3チャンネルまたは2チャンネル、3D方式可能 |
| クロスオーバー周波数 | low-med:flat、125、250、500、800Hz med-high:1.5k、3k、5k、7kHz、flat |
| 遮断特性 | 12dB/oct、6dB/oct、切換式 |
| 全高調波歪率 | 0.1%以下(出力1V時) |
| 入力インピーダンス | 250kΩ |
| 出力インピーダンス | low:1kΩ med:100Ω high:100Ω |
| 許容入力電圧 | low:5V med:4V high:4V |
| 最大出力電圧 | low:4V med:4V high:4V |
| 利得 | low:+13dB med:-0.5dB high:-0.5dB (各チャンネルレベルセット付き) |
| 残留雑音 | low:0.3mV med:0.1mV high:0.1mV (levelset volume maximum) |
| 出力端子 | low 3D(L+R)、med、high |
| 使用半導体 | トランジスタ 2SC693Gu:18個 2SC734:1個 ダイオード DS16B:1個 |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 2W以下 |
| 外形寸法 | 幅180x高さ155x奥行250mm |
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