LUXMAN L-530
¥165,000(1981年10月発売)
解説
DUOβサーキット/Sを搭載したプリメインアンプ。
パワーアンプ回路のプリドライブ段を追放したDUOβサーキット/Sを採用しています。
ローノイズFET・パラレル・プッシュプル入力を差動カスコードで受け、R.E.T.(リング・エミッタ・トランジスタ)のパラレル・プッシュプルによる出力部へと結び、SN比や歪率をはじめとする裸特性の優れたアンプ回路を実現しています。
パワー部出力段に、高速スイッチング特性のR.E.T.をパラレル・プッシュプル使いするなどで、A級動作領域を15Wまで拡大しており、AB級最大出力は120W/chを実現しています。
また、ヒートシンクには放熱効果の高いスカイプ・フィン型のヒートシンクを採用しています。
イコライザにはオープンループゲイン切替型を採用しています。
通常のハイゲイン・イコライザはNFB量を変化させてゲインを切替え、MC/MM両カートリッジに対応しているのに対し、L-530ではそれぞれに適量のNFB量を設定し、ゲインの切替えをオープンループ・ゲインの変更により行っています。
他のプログラムソースに優先してディスク再生に切替わるフォノ・ストレート機能を搭載しています。
セレクタ、フィルタ、バランス・コントロールまでジャンプし、不要な配線引き回しを切離すことで、シンプルな回路にする事が可能です。
トーンコントロールは、高域用、低域用それぞれに6ポイントのターンオーバ周波数が設定可能です。
また、独立のアンプ回路を用いず、パワー部のNFB回路を利用した機能とすることで、トーンイン時のノイズ発生や音質変化のない音質調整を可能にしています。
電源部には容量320VAの大型トランス、30,000μFのブロックコンデンサを採用し、余裕をもたせた設計としています。
ウォームアップ・インジケータを搭載しており、電源投入後一定時間が経過して、音質面でも安定した状態に入るとインジケータが消灯します。
ラインフェーズセンサを搭載しており、家庭のAC電源の極性を検知でき、極性を統一することでより音質向上が可能です。
機種の定格
型式 | インテグレーテッド・アンプ |
実効出力(両ch動作) | A級領域:15W+15W(8Ω) AB級最大:120W+120W(8Ω) |
全高調波歪率 | 0.007%以下(8Ω、両ch動作、15W) |
入力感度 | Phono MM:2mV Phono MC:125μV Tuner、AUX、Monitor、Main In:340mV |
入力インピーダンス | Phono MM:100kΩ、50kΩ、100Ω Phono MC:300Ω、100Ω、40Ω Tuner、AUX、Monitor:40kΩ Main In:47kΩ |
SN比(IHF-A) | Phono MM:84dB Phono MC:70dB(250μV入力) Tuner、AUX、Monitor、Main In:110dB |
周波数特性 | 10Hz~100kHz -1dB |
トーンコントロール | 低域ターンオーバ:77Hz、120Hz、200Hz、330Hz、550Hz、880Hz 高域ターンオーバ:880Hz、1.5kHz、2.5kHz、4kHz、6.5kHz、10kHz 最大変化量:±8dB |
テープモニタ | 2系統(Tape1、2) |
テープダビング | 2系統(1→2、2→1) |
フィルタ | サブソニック:15Hz ハイカット:9kHz |
消費電力 | 380W |
外形寸法 | 幅453x高さ161x奥行444mm |
重量 | 18.0kg |