LUXMAN L-510X
¥139,000(1983年12月発売)
解説
一段増幅アンプを搭載したL-500シリーズをベースに、アース回路の純化と入力系の充実を目指してオーバーオールな改善を図ったL-500Xシリーズのプリメインアンプ。
回路構成にはL-530Xと同等の内容を採用しており、デュオベータ思想を発展させさらなるアンプの純化を図った一段増幅を、イコライザ部とパワー部に搭載しています。
この一段増幅は、高gmローノイズFET入力に、大電流を与えて必要なゲインを得た上で電圧増幅段を一段にしており、、電源ノイズの悪影響、スタガーの高域補正によるスルーレイトの悪化などの問題を改善しています。
アース電位が微妙に変動することによって、音楽信号同士の干渉を引き起こす問題に対処するため、アース回路の純化を図っています。
まず、アンプ内部から変動要因となっていた電源基準増幅を追放し、全てクリーンなアース基準型の増幅回路で構成し、その上で個々の増幅系ごとに入出力の電流ループを見直し、分離結合してそれぞれの増幅系を独立化しています。さらに、アース回路のパターンに工夫を施し、基準電位を固定しています。
高音域・低音域それぞれ6つのターンオーバーを設定できるトーンコントロールを採用しています。
このトーンコントロールはパワー部のNFB回路を利用しており、ノイズや音質劣化を排除しています。
セレクタ、フィルタ、バランスコントロールをジャンプするフォのストレート機能を搭載しています。
MCヘッドアンプ部には、専用に開発した高gmローノイズFETを対称差動プッシュプルとした回路構成を採用しています。
電源部には大型E・Iコアトランスと大型ブロックコンデンサを採用しています。
ウォームアップインジケーターを搭載しており、一定時間が経過してウォームアップが完了するとインジケーターが消灯し、回路動作が安定状態に入ります。
機種の定格
型式 | インテグレーテッドアンプ | ||
連続実効出力 | 100W+100W(8Ω、両ch同時駆動、20Hz~20kHz) | ||
全高調波歪率 | 0.008%以下(8Ω、-3dB、20Hz~20kHz) | ||
混変調歪率 | 0.008%以下(8Ω、-3dB、60Hz:7kHz=4:1) | ||
入力感度 | Phono MM:2mV Phono MC:100μV(イコライザ部へダイレクト) Tuner、DAD、Line:150mV main in:150mV |
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入力インピーダンス | Phono MM:50kΩ Phono MC:40Ω、100Ω、300Ω Tuner、DAD、Line:40kΩ main in:47kΩ |
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SN比(IHF-A補正) | Phono MM:84dB以上(入力ショート) Phono MC:70dB以上(250μV入力) Tuner、DAD、Line:110dB以上(入力ショート) main in:110dB以上 |
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周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.3dB以内 Phono MC:20Hz~20kHz ±0.3dB以内 Tuner、DAD、Line:10Hz~100kHz -1dB以内 main in:10Hz~100kHz -1dB以内 |
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トーンコントロール | 最大変化量:±8dB 低域湾曲点:77Hz、120Hz、200Hz、330Hz、550Hz、880Hz 高域湾曲点:880Hz、1.5kHz、2.5kHz、4kHz、6.5kHz、10kHz |
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プリ部出力 | pre out:150mV | ||
付属装置 |
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ACアウトレット | switched:2系統、max各100W unswitched:1系統、max100W |
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電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 220W(電気用品取締法) | ||
外形寸法 | 幅453x高さ162x奥行430mm | ||
重量 | 14.3kg |