LUXMAN L-510
¥135,000(1981年9月発売)
解説
DUOβサーキット/Sを搭載したプリメインアンプ。
パワー部にDUOβサーキット/Sを採用しており、回路的にはL-530とほぼ同等の内容となっています。
パワー部の入力を高gm・ローノイズFETのパラレル接続とし、大電流を与えて必要なゲインを全て得た上でプリドライブ段を追放しており、さらに「適量NFB」と「DCサーボ」を設けて音質を仕上げています。
A級動作領域を8Wまで拡大し、通常のリスニング・レベルをほとんどA級動作でカバーしています。
また、AB級で最大出力100Wを実現しており、急激に立ち上がる大信号入力に対しても対応しています。
出力段はR.E.T.を採用してパラレルP.P.としています。
イコライザ部は、オープンループゲインを切替えて、MC用、MM用それぞれに適量のNFB両を決定しており、2つの専用イコライザともいえる構成となっています。
入力にはMCヘッドアンプ用に開発した高gm・ローノイズFETをパラレル差動増幅で採用しており、SN比だけでなく、歪・音質などあらゆる面で完成度を高めています。
スイッチにより、ディスク最優先に切替わるフォノ・ストレート機能を搭載しています。
セレクタなどの接点類やフィルタ、バランス・コントロールなどへの配線引き回しを切離し、純粋なディスク再生が可能です。
トーンコントロールは、高域用、低域用それぞれ6つのポイントを選択可能で、好みの音質を求められます。
また、独立したアンプ回路とせず、パワー部のNFB回路を利用しているため、ノイズ発生や音質の劣化を引き起こしません。
電源部には容量300VAの大型トランスと、15,000μFx2のブロックコンデンサを採用しています。
また、スカイプフィンのヒートシンクにはL-530と同等のものを採用しています。
ウォームアップ・インジケータを搭載しており、ウォームアップが完了すると時間と温度を検知してインジケータが消灯し、音質面でも安定した状態に入った事が確認できます。
レコーディングスイッチを搭載しており、スイッチを押すと2系統のテープデッキで録音できます。
通常はRec Outが切離されていて音質劣化を起しません。
機種の定格
型式 | インテグレーテッド・アンプ |
実効出力(両ch動作) | A級領域:8W+8W(8Ω) AB級最大:100W+100W(8Ω) |
全高調波歪率 | 0.007%以下(8Ω、両ch動作、8W) |
入力感度 | Phono MM:2mV Phono MC:125μV Tuner、AUX、Monitor、Main In:310mV |
入力インピーダンス | Phono MM:100kΩ、50kΩ、100Ω Phono MC:300Ω、100Ω、40Ω Tuner、AUX、Monitor:40kΩ Main In:47kΩ |
SN比(IHF-A) | Phono MM:84dB Phono MC:67dB(250μV入力) Tuner、AUX、Monitor、Main In:110dB |
周波数特性 | 10Hz~100kHz -1dB |
トーンコントロール | 低域ターンオーバ:77Hz、120Hz、200Hz、330Hz、550Hz、880Hz 高域ターンオーバ:880Hz、1.5kHz、2.5kHz、4kHz、6.5kHz、10kHz 最大変化量:±8dB |
テープモニタ | 2系統(Tape1、2) |
テープダビング | 2系統(1→2、2→1) |
フィルタ | サブソニック:15Hz ハイカット:9kHz |
消費電力 | 365W |
外形寸法 | 幅453x高さ161x奥行444mm |
重量 | 17.3kg |