オーディオの足跡

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L-503sの画像
 解説 

ラックスマンの持つ技術を投入しつつコストパフォーマンスを高めたプリメインアンプ。

アンプ部にはCSSC(Complementary Single Stagger Circuit)回路を採用しています。
この回路は回路的に大きく区分して3つのパートに分かれており、入力側からコンプリメンタリー構成の差動増幅部、2段目に電流伝送段、最終段の出力回路で構成されています。差動増幅部ではアンプ回路の本来のゲインを稼いでいます。そして電流伝送段は高周波回路などでfT(遮断周波数)の高い伝送が必要となる部分に応用されているトランジスタによるベース接地回路を採用しています。出力回路では電力増幅を行なっています。
一般的なアンプでは1段目と2段目で増幅機能を確保するタイプが多く、1段目と2段目のカットオフ周波数が近似値になるためトータルの特性としては超高域での位相のズレが大きく発生することになります。このためNFBを用いて出力からのアナログ情報を位相を逆にして入力に戻す構造となっており、これによって電気的な諸特性を改善しています。しかし、出力位相のズレが大きく発生するとフィードバックがポジティブに近くなり、正帰還発振もしくはそれに準じた不安定な状態が生まれます。これを回避するためにい相補性として別のローカル帰還ループなどを用いていますが、この高域補正ループそのものが音質に大きく影響を与えることとなり、音の自然感を失う原因となっていmした。
CSSC回路では、2段目のベース接地タイプ電流伝送段では高域におけるカットオフ周波数が極めて高いため、1段目の差動増幅部の周波数特性がほぼCSSC全体を支配すると言っても良く、わずかな最小限度の補正で安定動作を確保でき、ハイスルーレイトを実現しています。

ラックス独自のODβ回路を搭載しています。
ODβ回路はアンプのβ回路(NFB)にラックス独自の工夫を加えたものです。一般的なアンプではNFBは直流域と交流域で別帰還としていますが、直流領域における安定性を確保するためにDCサーボアンプなどを帰還ループに挿入することで、AC領域とのバランスの違いが引き起こされていました。ODβ回路では回路の裸特性を高度に練り上げることでDCサーボアンプ等を組み込むことなく、ベーシックなDC帰還のみで優れた直流安定性を確保しています。また、交流域のNFBについても最適化が図られ、全帯域のエネルギーバランスを整えるとともにあらゆる周波数帯域で音色の統一感を実現しています。

パワーアンプ部は出力段を3段ダーリントン構成としており、低内部インピーダンス、大電流、高fTタイプのパワートランジスタ(Pc150W、Ic(max)15A)を用いたコンプリメンタリー回路を採用しています。
また、大型ヒートシンクやhfeリニアリティに優れた高耐圧ドライバー用トランジスタ、差動増幅用デュアルトランジスタなどのパーツを使用することで安定度を高めています。

電源部には大型高効率EIコアパワートランスや大容量電解コンデンサーを採用しています。

ワイヤレスリモコンが付属しており、電源のON/OFFや入力セレクト、音量調節、ミューティングON/OFFなどの操作を行えます。
ボリュームコントロールにはモータードライブボリュームを採用しており、入力切換もモーター駆動方式としています。この入力切換はアンプパネル上で操作する場合は各ポジションごとのステップに明確なクリック感を与え、リモコン操作時はクラッチ機構によりクリックレスで滑らかに回転する操作性を実現しています。

内部レイアウトは隔壁構造を採用しており、プリアンプ部、パワーアンプ部、入出力端子部、電源入力部、スピーカー出力などの回路を分離することで干渉ノイズや歪を低減しています。

内部にはラックス独自のカスタムパーツを採用することで音質向上を図っています。
また、スピーカー端子にはバナナプラグにもた対応した大型ターミナルを採用しています。

スピーカー出力部には信頼性の高い大型スピーカーリレーを採用するとともに独立したヘッドホン専用リレーを備えています。
また、バスバーを導入することで低インピーダンス化を実現しています。

MM専用のフォノ入力や4系統のライン入力、1系統のバランス入力を備えています。
また、録音系入出力端子は2系統装備しています。

トーンコントロールをはじめ、ラウドネスやサブソニックフィルター、バランスコントロール、レコーディングセレクター、モードセレクターなどの機能を搭載しています。
また、ラインストレート機能を搭載しており、使用しない回路(トーンコントロール/モードセレクター/左右バランス)をバイパスすることで純度の高い音質が得られます。

インバーテッドスイッチを搭載しており、バランスライン入力の位相を反転させることができます。

ラインフェーズセンサーを搭載しており、電源プラグの差込時の極性が確認できます。

カスタムタイプの電源ケーブルとACインレットを採用しています。

LUXMANのCDプレイヤーなどのリモコン操作を連携するバスラインを装備しています。

機種の定格
型式 インテグレーテッド・アンプ
連続実効出力 65W+65W(8Ω)
全高調波歪率 0.003%以下(8Ω、1kHz、定格出力、Line Straight on)
0.02%以下(8Ω、20Hz~20kHz、定格出力、Line Straight on)
入力感度/インピーダンス Phono:2.5mV/47kΩ
Line:150mV/47kΩ
Tape:150mV/47kΩ
Bal.Line:300mV/66kΩ
出力電圧 Tape:150mV
S/N比(IHF-A補正、Line Straight on) Phono:90dB以上(5mV入力)
Line:107dB以上(入力ショート)
周波数特性(Line Straight on) Phono:20Hz~20kHz +0 -0.5dB
Line:20Hz~100kHz -2dB以内
トーンコントロール 100Hz:最大±10dB(±1.5dB)
10kHz:最大±10dB(±1.5dB)
ラウドネスコントロール 100Hz:+7dB(±1dB)
10kHz:+5dB(±1dB)
付属装置 レコーディングセレクター
スピーカーセレクター(A/B)
モードセレクター
トーンコントロール
バランス
ラインストレート
サブソニック
ラウドネス
フェイズ・インバーター
ラインフェーズセンサー
リモートコントロール
ヘッドホンジャック
ACアウトレット unswitched:2系統、Total300Wmax
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 150W(電気用品取締法)
外形寸法 幅467x高さ179x奥行440mm
重量 14.0kg
付属 ワイヤレスリモコン