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LUXMAN CL36 \228,000(1978年4月発売)

解説
CL36の改訂版として、音質を含む性能面をはじめ、機構面にも、機能面にも手直し以上の大幅な修整を施して誕生した管球式コントロールアンプ。

イコライザー回路は、3段構成のK-K・NF方式(3段目のカソードから初段のカソードへ負帰還をかける方式)を採用しており、出力段をカソードフォロアではなくSRPP(シャントレギュレーテッド・プッシュプル)回路として、低歪率化を図っています。
このSRPP出力回路は、カソードフォロア出力回路に較べて出力電圧が大きくとれ、歪率特性が優れていることで、入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低いという特徴を持っています。
初段と2段目の球には、特に厳選した低雑音タイプの12AX7を採用し、SN比の改善を図っています。また、イコライザー回路の動作点の設定にあたっては、充分な検討を加え、互に波形歪を打消せるようにするなど、歪率特性の改善を図っています。

フラットアンプ回路には、イコライザー回路と同じく、3段構成のK-K・NF方式を採用し、全帯域にわたる低歪率化を図っています。出力段はカソードフォロア回路なため、入力インピーダンスが高く、2段目の負荷条件が整えられているため、歪率特性、耐入力特性の改善が図れています。また、出力インピーダンスも十分に低く、後に接続される厳しい負荷条件にも左右されない安定性を確保しています。
トーンコントロール回路をディフィートすると、この回路から直接、出力が取り出されます。また、このフラットアンプ回路には、NF素子を利用したローブースト回路が挿入されています。

トーンコントロール回路は、ラックス独自の2段K-G・NF方式(2段目のカソードフォロア段のカソードから初段のグリッドへ負帰還をかける方式)を採用しています。これは、LUX方式NF型トーンコントロールの後にカソードフォロア段を設けて、前段の負荷条件を整えることによって、優れた変化特性と全帯域にわたる低歪率特性を両立させています。なお、周波数湾曲点切替は、低域用・高域用で各3ポイントづつ設けてあります。
このコントロール回路の出力段はカソードフォロアなため、出力インピーダンスは十分に低く、コントロールアンプの出力段としても優れたものとなっています。

電源回路には、B+電源回路を定電圧化して各アンプ回路に安定な電源を供給するとともに、ヒーター用電源にも定電圧回路による直流点火方式を採用することでパルス性ノイズの混入を防止しています。

ヘッドホンアンプ回路には、ピュアコンプリメンタリーOCL方式を採用しています。

超低域用フィルター回路は、アクティブ素子を使わず、可聴周波数帯域への影響を最小限に抑え、急峻な減衰特性が得られるように、ツインT型フィルターにCR1段型フィルターを組合わせています。
カットオフ周波数は10Hzと30Hzの2段階で選べ、超低域ノイズを効果的に除去することができます。

高域用フィルター回路も、超低域用フィルター同様にアクティブな素子が無く、コイルとコンデンサーだけで構成されたLC型フィルターを採用しています。カットオフ周波数は12kHzと18kHzの2ポイントで、テープのヒスノイズやFMチューナーのキャリアリークなどのノイズを除去できます。

リスニングルームで発生する定在波を効果的に除去するため、アコースティックコントロールを搭載しています。
この回路は、ツインT型回路にバッファとしてカソードフォロア回路を組合わせた2段構成となっており、ディップ周波数調整(75Hz〜150Hzの間のディップ周波数を連続的に変化させるノブ)とディップ量調整(0dB〜-12dBの間のディップ量を連続的に変化させるノブ)を操作することで、音楽再生に不要な定在波を効果的に除去しています。
なお、この回路を使用する際は、Pre out2端子から出力を取り出します。

ローブーストスイッチには2ポイントのターンオーバー周波数があり、低域の増強が可能です。
また、2系統のテープモニター回路、テープダビング機能、録音出力端子を切離すRec outオフ機能、-20dBアッテネーター、完全な動作状態になるまで出力回路を切離すタイムミューティング回路、準備動作中であることを知らせるウィンカーなどの機能を搭載しています。

合理的と思われるシャーシ構造を採用して信号経路の単純化を図るとともにプリント基板化を積極的に採り入れて、特性の改善と安定化を図っています。
また、入力回路の最短距離化を図るため、Phono端子からイコライザー回路の間の入力切替を小信号用の特殊リレーで行い、入力回路のシールド線を殆ど排除し、諸特性の改善を図っています。リレー駆動用電源は定電圧化することにより、不要なノイズの発生を抑えています。

音量ボリューム、バランスコントロール、トーンコントロールなどのボリュームにマルチ摺動子タイプの連続変化式新型ボリュームを採用しています。
また、カップリングコンデンサーには、音質改善型フィルム・コンデンサーを採用し、スイッチ類には高精度なものを厳選して採用しています。

別売りのMCカートリッジ用昇圧トランス(8000シリーズ)が使える専用のソケットを搭載しています。

別売りでウッドケースがありました。
 
 
ウッドケース装着時
ボリューム素子 別売り昇圧トランス
 
機種の定格
型式 管球式ステレオコントロールアンプ
出力電圧 Pre out:定格2V、最大20V(歪率0.1%以下)
出力インピーダンス Pre out:600Ω
Rec out:600Ω
全高調波歪率
(20Hz〜20kHz)
Phono1、2:0.03%以下(Rec out、2V)
Tuner、Aux1、2、Monitor1、2:0.03%以下(Pre out、2V)
周波数特性 Phono1、2:20Hz〜20kHz ±0.2dB
Tuner、Aux1、2、Monitor1、2:10Hz〜50kHz -1dB
入力感度(出力1V) Phono1:2.6mV
Phono2:2.6mV(MC型昇圧トランス用ソケット付)
Tuner、Aux1、2、Monitor1、2:170mV
入力インピーダンス Phono1:33kΩ、50kΩ、100kΩ(切替スイッチ付)
Phono2:50kΩ
Tuner:50kΩ
Aux1、2、Monitor1、2:100kΩ
SN比(IHF-A補正、
入力ショート)
Phono1、2:80dB以上
Tuner、Aux1、2、Monitor1、2:95dB以上
最大許容入力 Phono:350mV以上(1kHz、RMS)
チャンネルセパレーション Phono:60dB以上
Aux:65dB以上
トーンコントロール LUX方式NF型湾曲点周波数切替付(defeat可能)
低域湾曲点:150Hz、300Hz、600Hz
高域湾曲点:1.5kHz、3kHz、6kHz
付属装置 アコースティック・イコライザー
   (frequency:75Hz〜150Hz、attenuation:0dB〜-12dB)
ローブースト・スイッチ(50Hz、off、100Hz)
ローカットフィルター(10Hz、off、30Hz)
ハイカットフィルター(12kHz、off、18kHz)
モニタースイッチ(tape-1、source、tape-2)
テープダビングスイッチ(1to2、source、2to1)
レコーディングスイッチ
アッテネーター(-20dB)
Phono1用入力インピーダンス切替スイッチ
MC型昇圧トランス用ソケット(Phono-2)
Tuner用入力レベルセット
使用真空管 12AX7/ECC83:7本
12AU7/ECC82:4本
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 75W(電気用品取締法)
外形寸法 幅440×高さ162×奥行278mm
重量 12.0kg
別売 ウッドキャビネット W-38/36(\15,000)