LUXMAN C-06α
¥380,000(1991年2月発売)
解説
現代のコントロールアンプの在り方を徹底的に追求したコントロールアンプ。
全段作動増幅回路を採用することでより理想的なバランス動作を実現しており、バランス伝送で弊害となる高域での位相ズレを解消し、RCA入力での再現力との比較においても遜色の無いレベルにまで高めています。
また、コアキシャル入力においてはさらなるグレードアップを図っています。
ボリューム部にはアルティメイト・アッテネーターを採用しています。
この大型アッテネーターはバランス入力対応の4連32ポイントの固定抵抗式高精度アッテネーターで、L/R分離構造でクロストークを排除し、さらにガラスエポキシ基板や金メッキ接点、非磁性体抵抗を配し、ダイキャストと押出材によるシールドおよび防振を施しています。
電源部は大容量のトロイダル電源トランスをL/R独立して搭載しており、トランスからの磁力線の干渉を考慮したうえで、さらにヒューズも別々に設けて相互干渉を排除しています。
また、初段整流回路で発生するスパイクノイズや一次電源から混入するデジタル系ノイズを防ぐため、レギュレーター回路全体をディスクリート構成とし、音質に影響する様々なノイズを阻止することでより静寂感に満ちた音楽再生を可能にしています。
ファンクション系のリレーやLEDを二次独立巻線としてメイン電源と分離しています。
これにより、アンプ回路のリレーやLEDが電源と結ばれた際に独特のクセを持つことで音質に影響を与えるのを防いでいます。
出力端子のアウトプット2ではバランス出力用のキャノンコネクターだけでなく、通常のコアキシャル端子でポジティブ(正相)出力とネガティブ(逆相)出力を設けています。これによりシステムによってネガティブ出力を活用することができます。
また、ポジティブ出力とネガティブ出力を一般のステレオパワーアンプのL/Rそれぞれに入力することにより、反転アンプを介さないモノラルブリッジ(BTL)接続が可能です。
AC電源の極性が検知できるラインフェイズセンサーを装備しており、トータルシステムの極性を統一することで音質の向上を図れます。ラックス製品は電源トランスの1次側2次側とも厳密な極性管理がされています。
信号の鮮度を保つため27個の窒素ガス封入金接点リレーを採用しています。しかも1個を片チャンネルだけで使用するなど、徹底的に音質に配慮した構造となっています。
配線材にはPC-OCCを採用しています。さらにアンプの音質を決定づける伝送ラインには高純度な6Nワイヤーを使用しています。
新開発のオリジナルパーツを随所に投入しており、シールドを強化した初段ブロックやL/R分離シールドを施したモノリシックレイアウトのガラスエポキシ基板、信号へのノイズや振動の影響を断つ非磁性体シャーシや硬質木製キャビネットを採用しています。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
入力感度/インピーダンス | CD Balance:150mV/80kΩ CD Coaxial:150mV/40kΩ Phono Line:150mV/40kΩ Line1:150mV/40kΩ Line2:150mV/40kΩ Line3:150mV/40kΩ Line4:150mV/40kΩ Tape1、2:150mV/40kΩ |
出力端子 | Output1:Coaxial1(Positive) Output2:Balance1、Coaxial2(Positive、Negative) |
出力レベル/インピーダンス | Balance:定格2V、最大20V/16Ω Coaxial:定格1V、最大10V/8Ω |
全高調波歪率 | 0.008%以下(1V出力、1kHz) |
周波数特性 | 5Hz~100kHz ±0.5dB以下 |
SN比(IHF-A) | 110dB以上 |
付属装置 | テープダビング2系統(1→2、2→1) Rec off ラインフェーズセンサー |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 40W |
外形寸法 | 幅444x高さ120x奥行414mm |
重量 | 11kg |