Lo-D H-70HD
※受注生産品
¥24,000(1台、1973年頃)
¥35,000(1台、1974年頃)
解説
HS-500の高域ドライブ用ユニットとして開発されたホーン型トゥイーターユニット。
H-70HDはアルミ丸棒から1本ずつ削り出して生産されました。
これにより、振動板とホーン、空気室の関係に特殊音響回路を持った2自由度系を採用でき、20kHzまで偏差幅6.5dBという平坦な特性を実現しています。
ホーンスピーカーでは、振動板クランプの非対称性やホーン喉部での過大音圧による空気の非直線によって非直線歪が発生します。
H-70HDでは振動板クランプの非対称性を改善するため加工精度の向上を図っています。さらにクランプを強固安定にするため、振動板下部に特殊樹脂板を採用し、さらに空気室の間隙0.3mmを確保するためジュラルミンのスペーサーを使用しています。
ホーン喉部での過大音圧による空気の非直線に対しては、ホーン喉の面積と振動板の面積の比率や、抵抗制御と質量制御の場合の歪率、ホーンの長さなどを、出力音圧レベル100dB(入力0.1W)時にカットオフ周波数の2倍以上で過負荷による歪率が1%以下になるよう設計することで対処しています。
ダイアフラムには、軽さと高温多湿への耐用性を考慮して高純度のマイラーを採用しています。
振動板ドームの直径は14mmφでボイスコイルに特殊軽量線を使用することで振動系の軽量化を図っています。
ホーンスピーカーでは指向性が鋭くなってしまいます。H-70HDではこれを改善するため、ハの字型の形状をした音響レンズを装備しています。この音響レンズはレンズの入口対出口の比率を10:7として、厚みを15mmと設計することで優れた拡散効果を得ています。
音響レンズ装着時は10kHzで6dBの指向性改善を実現してます。
機種の定格
型式 | ホーン形トゥイーター |
外径 | 7.3cm |
開口径 | 6.9cm 7.0cm(別カタログ記載) |
バッフル穴 | 7.4cm |
ボイスコイル径 | 1.4cm |
定格入力 | 20W(指定ネットワーク付) |
出力音圧レベル | 104dB/W/m |
ボイスコイルインピーダンス | 8Ω |
再生周波数帯域 | 2kHz~20kHz |
カットオフ周波数 | 1.5kHz |
fo | 2.3kHz |
クロスオーバー周波数 | 3kHz以上 |
総磁束 | 101,000maxwell |
磁束密度 | 11,300gauss |
奥行 | 15.9cm(音響レンズ付17cm) |
重量 | 1.7kg(音響レンズ取付枠付2.1kg) |
付属 | 取付フレーム 音響レンズ |