Lo-D FT-620
¥55,000(1976年頃)
解説
センサーオートロックチューニング機構を搭載したAM/FMステレオチューナー。
フロントエンドには周波数直線型の4連バリコンと低雑音のデュアルゲートMOS
FETを採用し、高感度化を図っています。
中間周波増幅回路には、ICによる差動4段増幅と、位相特性に優れたセラミックフィルター3素子を採用し、高い水準のリミッタ特性を持たせると共に、高い選択度を得ています。
さらに、検波段には広帯域クオドラチュア検波を採用し、低歪を実現するとともにキャプチャレシオを改善しています。
最良受信点を正確に保持するため、センサー・オートロック・チューニング機構を搭載しています。
このオートロック機構は、最良受信点で電波をキャッチし、一度電波を受信すると、その受信周波数を常に保持することができます。さらに、歪、セパレーションなどの諸特性を最良の状態で安定に受信、保持します。
これはICによる自動制御の働きによるもので、このオートロックの間中、ダイヤル指針が赤く光り、最良点受信、安定保持を知らせます。
選局時にチューニングツマミに手が触れるとオートロック機構がはずれ、センターチューニングメーターによるマニュアルチューニングを行う事ができます。
MPX回路にはIC HA-1156によるPLL(フェイズ・ロック・ループ)回路を採用しています。
リードリレーとICによるミューティング回路を搭載しています。
AMチューナー部は低雑音化を図っています。
MPXノイズフィルターやFMマルチパス端子、バンドインジケーターを搭載しています。
AM/FMそれぞれにレベル調整機構を搭載しています。
4ch out端子を搭載しています。
写真のウッドケースは別売りオプションとして販売されました。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー | ||||
<FMチューナー部> | |||||
回路方式 | デュアルゲートMOS FET使用 RF 1段 4連バリコン 4段差動IF増幅 超広帯域直線検波器 PLL MPX |
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実用感度 | 1.6μv(IHF) 3.0μV(S/N 50dB、mono) 40μV(S/N 50dB、stereo) |
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S/N | mono:73dB stereo:68dB(13.6kHz、LPF使用) |
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高調波歪率 |
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キャプチャレシオ | 1.0dB | ||||
実効選択度 | 80dB | ||||
周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.2 -2dB | ||||
セパレーション | 50dB(1kHz) 38dB(50Hz~10kHz) |
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イメージ妨害比 | 85dB以上 | ||||
IF妨害比 | 90dB以上 | ||||
スプリアス妨害比 | 100dB | ||||
AM抑圧比 | 52dB | ||||
キャリアリーク抑圧比 | 65dB | ||||
ミューティング動作レベル | 24dB | ||||
アンテナ | 300Ω平衡型、75Ω不平衡型 | ||||
<AMチューナー部> | |||||
回路方式 | 同調形RF1段、3連バリコン | ||||
実用感度 | 18μV(IHF) 300μV/m(バーアンテナ) |
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選択度 | 40dB | ||||
S/N | 50dB | ||||
イメージ妨害比 | 65dB以上 | ||||
IF妨害比 | 85dB以上 | ||||
<総合> | |||||
出力レベル/インピーダンス | Fixed:0.65V/6kΩ以下 Variable:0.04V~1.2V/1kΩ以下 4ch out:0.2V/1kΩ以下 |
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使用半導体 | トランジスタ:24個 FET:1個 IC:4個 ダイオード:25個 |
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電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
ACアウトレット | 電源スイッチ非連動:1系統 | ||||
定格消費電力(電気用品取締法) | 19W | ||||
外形寸法 | 本体:幅435x高さ144x奥行394mm ウッドケース使用時:幅467x高さ179x奥行400mm |
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重量 | 7.8kg | ||||
別売 | ウッドケース LA-200(¥6,500) |