Lo-D HA-6800
HA-6800:¥69,800(1982年頃)
HA-6800BB:¥69,800(1983年頃)
解説
パワーMOS FETを採用したプリメインアンプ。
パワーMOS FETは従来の小信号MOS FETに比べ3桁以上の高い増幅率を持ち、さらに直線性が良いという特徴を持っています。
また、バイポーラトランジスタに比べ1桁以上も高周波特性が優れている、スイッチング速度が速いなどオーディオ用電力増幅素子として優れた特徴を持っています。
NFB理論を追求して誕生したデュアルサーボ回路を搭載しています。
この回路では、入力信号と出力信号の差成分(歪成分)を増幅機能を持つ誤差増幅器で検出し、さらに帰還をかけるという構造になっています。これにより、出力端子に発生する歪成分を効果的に除去し、解像度の高い音楽再生を実現しています。
メインダイレクトスイッチを搭載しており、イコライザーアンプの出力をトーンアンプを通さずにメインアンプにダイレクトに接続できます。
パワーアンプ部には新開発の高効率ヒートループ(放熱フィン)を採用しています。これにより、出力段のパワーMOS
FETを集中配置することで無駄なパターンの引き回しによるSN比や歪の悪化を防止しています。また、電源ラインアースの左右分離化ができ、チャンネル間のクロストークを最小限に抑えています。
電源部には大容量電源トランスと高品質電解コンデンサー(12,000μFx2)を採用しています。
ハイゲインイコライザーアンプを採用することで、MC型カートリッジのダイレクト接続が可能となっています。
また、低雑音トランジスタや高利得・低雑音ICの組合わせによるシンプルな回路構成により、優れた特性を獲得しています。
録音したいソースをファンクションスイッチに関係なく選べるRec outセレクタースイッチを搭載しています。
初期はシルバーモデルが販売されていましたが、1983年頃にはブラックモデルのHA-6800BBが販売されました。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
実効出力 | 75W+75W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch駆動) |
全高調波歪率 | 0.008%(実効出力時) |
Phono最大許容入力 | MM:250mV MC:15mV |
SN比 | Phono MM:89dB Phono MC:73dB |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 180W |
外形寸法 | 幅435x高さ145x奥行392mm |
重量 | 12.5kg |