DIATONE M-F01
¥48,000(1978年頃)
解説
クォーツPLLシンセサイザ方式を採用したFMステレオチューナー。
クォーツPLLシンセサイザ方式を採用しています。この方式では、周波数精度の高い水晶発振子から得られた6.4MHzの信号を、分周器により1/64とすることで100kHzの基準となる信号を作り出しています。この100kHzのパルスと局部発振器出力との位相を比較し、位相差のある場合は位相差が小さくなるように局部発振周波数を制御しています。
パイロットキャンセル方式のステレオ復調器を採用しています。
このパイロット・キャンセル方式は、逆相のパイロット信号をデコーダの入力に加えることでパイロット信号を打消しています。これにより、ステレオ復調器の出力には19kHzのパイロット信号の漏れがありません。
フロントエンド部にはFM専用精密5連バリコンを用いており、正確なダイヤル精度と安定度を得ています。
また、高周波増幅段及び混合段には、厳選した雑音指数の低いデュアル・ゲートMOS
FEtを、RF同調回路には複同調回路、ミキサートランスには4極位相直線型LCフィルターを用い、優れたスプリアス妨害特性と相互変調妨害特性を得ています。
また、局部発振回路は、アルミコア入りの発振コイル、テフロン・トリマー・コンデンサを用い、これらの部品をガラス・エポキシ基板に載せています。
IF段に、広い周波数範囲にわたって位相が直線な4極位相直線型LCフィルターを採用しています。
また、新設計のディスクリトランス、PLL MPX ICを採用することで、優れた特性を実現しています。
440Hzの信号音をFM50%変調時と同じ出力で発振させるエアチェック発振器(キャリブレータ)を内蔵しています。
機種の定格
型式 | FMステレオチューナー |
回路方式 | クォーツPLLシンセサイザ方式 MOS FET 5連バリコン |
実用感度 | 1.8μV |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
実効選択度 | 70dB |
S/N比 | mono:80dB stereo:77dB |
イメージ妨害比 | 110dB |
IF妨害比 | 110dB |
スプリアス妨害比 | 100dB |
AM抑圧比 | 65dB |
高調波歪率 | mono:0.08% stereo:0.10% |
ステレオセパレーション | 50dB(1kHz) 35dB(10kHz) |
周波数特性 | 30Hz~16kHz +0.5 -1.0dB |
出力レベル/インピーダンス | 150mV/5kΩ 0~500mV/5kΩ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅270x高さ70x奥行249mm |
重量 | 3.5kg |
付属 | PIN-PINコード T字型FMアンテナ 六角レンチ |