DIATONE DS-A1
¥350,000(1台、1991年6月発売)
解説
2S-3003で培った技術思想をフル投入し、ピュアオーディオとしての高い音楽性とモニター志向の高忠実度再生を追求したスピーカーシステム。
低域には27cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板には3軸織アラミッド・ハニカムコーンを採用しています。アラミッド繊維は高強度と優れた振動減衰特性、軽量という振動板素材としての条件を高い次元で満たしています。この素材をあらゆる方向に強度を発揮する3軸織アラミッドのスキン材とし、制振性アルミ合金コアのハニカム構造としています。
さらに磁気回路にはADMC-m(Advanced Magnet Circuit-music)を搭載しています。これはダイヤトーン独自のADMC理論を発展させたもので、実際の楽音波形による解析にまでおしすすめる事で音楽信号をより正確に再生しています。
高域には5cmコーン型ツィーターを搭載しています。
振動板にはピュアボロンB4Cコーンを使用しています。ピュアボロンは結晶ダイヤモンドに次ぐ高比弾性率(E/ρ)を誇り、しかも非金属ゆえの適度な内部損失を持つという理想的な特長を持っています。これをダイヤトーンが独自に開発したプラズマ溶射法を使って強固な結合と少ない空孔を持つ振動板としています。
また、磁気回路には20,000ガウスの強力磁気回路を採用しており、優れた立上りを実現しています。
ネットワーク部ではウーファー回路にスルー・ザ・ネットワークを採用しており、入力端子とウーファーの素直な高域ロールオフ特性を利用して直結しています。これにより高品位な音場感と音像定位を実現しています。
エンクロージャーにはショルダーラウンド構造を採用しています。
この形状は弦楽器の持つ豊かな響きに着目したもので、DS-A1では高密度カナディアンメープルソリッドの大型部材を用いて両肩をラウンドさせた構造としています。これにより天板面積の縮小に伴う強度の増大や、接合部の分割による振動モードの分散などを実現しています。
また、バスレフポートには積層した高密度パーティクルボードを採用しており、これを最適形状にくり抜くことで高い剛性を確保し、不要な共振を抑えています。
背面端子はキャビネットベース上に直接セットしており、無用な加工による振動モードの複雑化を回避しています。
また、端子はバナナプラグに対応したものを使用しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・フロア型・防磁タイプ(EIAJ) |
使用ユニット | 低域用:27cmコーン型 高域用:5cmコーン型 |
定格インピーダンス | 4Ω |
再生周波数帯域 | 35Hz~30kHz |
出力音圧レベル | 89dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 2kHz |
最大入力 | 240W(EIAJ) |
外形寸法 | 幅350x高さ900x奥行335mm ネット付き奥行:365mm |
重量 | 40kg |