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DS-77HRの画像
 解説 

高剛性のみを追求するのではなく、高比弾性率と最適ロスファクターを高次元で融合させるハイブリダート思想を追及したスピーカーシステム。

ウーファー
低域には31cmコーン型ウーファーを搭載しています。

振動板には、表スキンにアラミッドハイブリッドFRPを、裏スキンにセルロース繊維系スキンを採用したアラミッドハイブリッドハニカム振動板を採用しています。
表スキンに採用されたアラミッドハイブリッドFRPは、有機繊維アラミッドと無機繊維アモルファスシリカのイントラプライ構造となっています。アラミッド繊維は高強度・高比弾性に加え、低密度と適度な内部損失を持つ芳香族ポリアミド系の繊維素材で、アモルファスシリカはそれ自体高い剛性を持っている繊維です。この2つの繊維イントラプライ構造に織り込みハイブリッドウィービングすることで、高い比弾性率と最適ロスファクターを持つスキン材としています。また、裏スキンに採用されたセルロース繊維系スキンは、内部損失に優れたセルロース繊維を原料としたスキン材です。これら2つのスキン材をハイブリッド構造にすることで、それぞれの長所を最大限に引き出しながら、低域振動板として最適な物性値を実現しています。

フレーム構造には高剛性のR.S.フレームを採用しており、8点留めでエンクロージャーにしっかりとマウントしています。

スコーカー
中域には10cmコーン型スコーカーを搭載しています。

振動板のコーン部には、有機繊維アラミッドと無機繊維PAN系高強度炭素繊維をイントラプライ構造としたイントラプライハイブリッド振動板を採用しています。
PAN系高強度炭素繊維は、原料にポリアクリルニトリルを用いており、極めて高い比弾性率を獲得しています。これと有機繊維アラミッドをイントラプライ構造としてハイブリットウィービングすることで、それぞれの特性を高次元に保ちつつ高比弾性率とロスファクターの高次元なバランスを実現しています。

振動板のセンターダイアフラムには、チタンに表面硬化処理を行うことで高比弾性率とロスファクターをバランスさせたS.R.チタンドームを採用しています。
振動板全体を金属ダイアフラムとFRPコーンダイアフラムのハイブリット構造とすることで、再生音のつながりを改善しています。

エッジ部にはタンジェンシャルエッジを採用しています。
このエッジは、特殊ダンピング材をコーティングすることで応答性を向上させた2枚のタンジェンシャルクロスを共振制御のために積層構造にしたもので、特性の平坦化と歪の低減を実現しています。

ユニットの高剛性化を図るため、フレームにはウーファー同様にR.S.フレームを採用しています。

トゥイーター
高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。

ダイアフラムには、チタンを表面硬化処理し高い硬度と適度な内部損失を両立させたS.R.チタンドームを採用しています。
さらに、ダイアフラムに駆動用ボイスコイルをダイレクトに巻きつけるダイヤトーン独自のD.U.D.構造を採用することで、レスポンスの広帯域化や、パルシブな入力に対する高速応答性を高い次元で実現させています。

ユニット構造にはダイヤトーン独自のD.M.(ダイレクトマウント)構造を採用しています。
D.M.構造では磁気回路の一部をフレーム化し、バッフル板に直接マウントする方式を採用しており、優れた磁気特性を持つ低炭素の軟硬材が従来のフレームの役目を行っています。DS-77HRでは、さらにこの素材の共振を異種金属境界面で発生する摩擦熱に変えて減衰させるため、プレート全体をアルミ合金カスティング材で包み込んでエンクロージャーにマウントしています。これにより、高剛性化に加えて高い制振効果で共振を低く抑え、振動板の音を放射するユニット構造を実現しています。

ネットワーク
ネットワークの結線方式には圧着ワイヤリング方式を採用しており、電線同士をスリーブに通し、かしめて圧着することで、半田付けに起因する異種金属境界歪を排除し、聴感特性を改善しています。
また、配線系による給電の損失を少なくするため、入力端子以降の配線を各ユニット間で独立させています。特に入力端子から各ユニットへの配線接続にワンポイント集中のかしめ方式を採用し、バランスよい電流供給を図っています。

大きな磁束が発生するウーファー用素子を独立させた2分割構造を採用しており、音質の濁りの原因となる混変調を排除しています。また、コイルには積層オリエントコア、電線には無酸素銅線を採用しています。
さらに、コンデンサーや抵抗にも測定と視聴を繰り返して厳選したものを採用しています。

エンクロージャー
フロントバッフル周辺の4辺に丸みを持たせた大型楕円形状4サイドラウンドバッフルを採用しており、音波の回折現象を抑えて音像定位や音の広がりを改善しています。

モーダルアナリシスをはじめとするダイヤトーン独自の解析技術を駆使したエンクロージャー構造を採用しています。
DS-77HRでは、素材に高剛性でありながら固有音の少ない板材を厳選して使用し、一次振動モードにはエンクロージャー自体の剛性を上げることで、高次モードにはダイヤトーン独自の分散共振型とすることで共振を減少させています。

その他
別売でDS-77HR用に開発された専用スピーカースタンド、DK-77がありました。
DK-77は素材にDS-77HRのエンクロージャーと同じ高密度パーティクルボードを採用しています。また、フォルムから平行面を出来る限り減らし、定在波を制御しています。
さらに、脚底の安定のために独自のアジャスターを採用しています。

DS-77HRにはウォルナット仕上げとブラック木目仕上げの2種類のカラーバリエーションがありました。
また、DK-77についてもDS-77HRと同じく2種類のカラーバリエーションがありました。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:31cmコーン型
中域用:10cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型
公称インピーダンス
再生周波数帯域 35Hz〜30kHz
出力音圧レベル 91dB/W/m
クロスオーバー周波数 500Hz、4kHz
最大入力 230W(EIAJ)
外形寸法 幅380×高さ680×奥行325mm
重量 27kg
別売:スピーカースタンドDK-77(WN/BK、2台1組、\35,000)
外形寸法 幅380×高さ304×奥行310mm
重量 10kg