解説　

DS-73Dをベースに、防磁設計やAVイコライザーを搭載したスピーカーシステム。

低域にはポリクラフト・ハニカムコーンを採用した32cmコーン型ウーファーを搭載しています。
この振動板は、剛性に優れたものとして人工衛星などにも使われるハニカム(蜂の巣)構造を用いたクラフトハニカム・コアと特殊樹脂を含浸させたスキン材をポリアミド系接着剤で接合することで紙の約4倍という優れた比弾性率を実現しています。また、樹脂にも検討が加えることで内部損失も紙に比べ20%上昇しています。

中域にはCEP(カーボンファイバー強化プラスチック)コーンを用いた10cmコーン型スコーカーを搭載しています。
CEPコーンは、内部損失の大きなポリプロピレンに剛性の高いカーボンファイバーを加えて強化し、独自の成型技術で成型することで密度の高い中高域再生を実現しています。
また、センターキャップにはω-チタンを使用し、さらにエッジ部はタンジェンシャル形状とするｋとで高域特性を大幅に向上しています。

高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板にはダイアフラムとボイスコイルボビンを一体化して高速応答性を高めたD.U.D.構造を採用しており、広帯域化、伝達ロスの減少、高域減衰特性、リニアリティの良さ、耐入力性など、優れた特性を実現しています。
また、素材にはチタン振動板を特殊雰囲気中で表面硬化処理したω-チタンを採用しています。

ブラウン管テレビの画面に悪影響を及ぼすスピーカーの漏洩磁束に対処するため、磁気の流れをコンピューターで解析し、磁気回路に防磁用マグネットを装着した本格防磁設計が施されています。また、テレビの磁気がスピーカーのネットワーク回路に及ぼす悪影響も考慮し、ネットワークのコイルの位置や方向にも検討が加えられています。

通常のHiFi再生に加えてビジュアルソフトを最適な音質で再現するため、AV対応の音質補正機能(AVイコライザー)を搭載しており、ソースにあわせて3ポジションの切換が行えます。

高域用にレベルコントロールを搭載しています。

エンクロージャーには密閉構造を採用しています。

機種の定格

方式	3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型・ 防磁設計
使用ユニット	低域用:32cmコーン型 中域用:10cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型
公称インピーダンス	6Ω
再生周波数帯域	35Hz～30kHz
出力音圧レベル	91dB/W/m
最大入力	80W
クロスオーバー周波数	600Hz、5kHz
AVイコライザー	3ポジション(Pass、AV-1、AV-2)
レベルコントロール	高域:3ポジション(5kHz～3kHz)
外形寸法	幅370x高さ680x奥行330mm
重量	23kg
別売:スピーカースタンド DK-3(2台1組、￥25,000)
外形寸法	幅330x高さ700.5x奥行450mm スピーカー設置面奥行:320mm
高さ調整範囲	143～383mm、20mmピッチ