DIATONE DS-66EX
¥49,800(1台、1986年3月発売)
解説
カーボン・グラファイト・ハニカム振動板を採用したブックシェルフ型スピーカーシステム。
低域には27cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットの振動板の構造にはハニカムコンストラクション・コーンを採用しており、その特性を最大限に活かすために振動板のスキン材にはダイヤトーンが開発したC.G.(カーボングラファイト)コンポジットを採用しています。これにより、高い比弾性率を誇り、低歪、低共振、優れた高速応答性を持つC.G.ハニカムコーン振動板を実現しています。
フレーム構造にはR.S.フレームを採用しており、振動系で発生した振動モードを交互に形状の異なる8本のアルミダイカストフレームが分散することで、振動板の特性を最大限発揮しています。
中域には10cmコーン型スコーカーを搭載しています。
振動板には高い剛性と比弾性率を持つカーボンクロスを採用しており、さらにセンターキャップにはトゥイーターと同じS.R.チタンを採用することで広帯域化を実現しています。
また、スコーカーのフレーム構造には、ウーファーと同じR.S.フレームが採用されています。
高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板の構造にはダイアフラムとボイスコイルボビンを一体化させたダイヤトーン独自のD.U.D.構造を採用しており、ハイスピード再生、広帯域化、パワーリニアリティの改善を実現しています。また振動板素材には、チタン振動板に特殊表面硬化処理を施すことで比弾性率を約40%以上向上したS.R.チタンを採用しています。S.R.チタンでは被膜形成によって振動板組織を物性値の異なる3層構造とし、金属振動板にありがちな鳴りを抑えています。
さらにトゥイーターユニットでは、磁器回路とフレームを一体化させ、ユニットの高剛性化を図ったD.M.(ダイレクト・マウント)方式を採用しており、剛性を高めて振動を抑えています。
ネットワーク回路の徹底した見直しが図られています。
DS-66EXでは、配線材同士をスリーブでかしめて圧着し、半田を排除しています。また、2分割構造とすることで大きな磁束を発生させるウーファー用素子は独立させています。さらに、線材には無酸素銅線のみを使用し、コンデンサーや抵抗も測定と視聴を繰り返して選択されたものを使用しています。
また、スイッチ接点での音質劣化を防ぐため、アッテネーターも排除されています。
エンクロージャーのフロントバッフルには4サイドラウンドバッフルを採用しており、バッフル板の4辺をラウンド形状とすることで回折効果による音質劣化を抑えています。
別売でスピーカースタンドがありました。
このスタンドは仰角を持たせたセッティングが可能です。また、上下を逆にすることで通常のセッティングも行えます。
機種の定格
方式 | 3ウェイ3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:27cmコーン型 中域用:10cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
公称インピーダンス | 6Ω |
再生周波数帯域 | 38Hz~30kHz |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 700Hz、5kHz |
最大入力 | 230W(EIAJ) |
外形寸法 | 幅330x高さ590x奥行324mm |
重量 | 17kg |
別売:スピーカースタンド DK-11(2台1組、¥10,000) | |
外形寸法 | 幅330x高さ200x奥行320mm |