DIATONE DS-30B
¥42,000(1台、1977年発売)
解説
トライアングルダクトや30cmウーファーを搭載したブックシェルフ型スピーカーシステム。
低域には30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
コーン紙は厳選されたパルプをエアードライ方式(空気の圧力で成型する方法)によって加工されており、太いコルゲーション入りのカーブドコーンにして採用しています。この方式では成型の際に金属が直接コーン紙に当たる事が無いため、振動板にとって適度の内部損失を持つ強さを得る事ができます。また、繊維は傷つくことなく結びついていて、再生時に美しい余韻が得られます。また、ダストキャップはメッシュで表面を押さえたエアードライタイプとすることで、2ウェイシステムに起こりがちな中抜けを防止しています。
エッジ部は、繊維の太い布をダブル織りにして熱硬化性樹脂と粘弾性樹脂を混合し、数回にわけてコーティングしています。さらにアクリル系樹脂をコートし、大出力にも十分耐える上部な構造を実現しています。
磁気回路には直径140mmの大型フェライトマグネットを採用しており、10,500ガウスの磁束密度を実現しています。また、フレームには厚いダイカストを使用することで共振を抑え解像度の向上を図っています。
高域には6cmコーン型トゥイーターを搭載しています。
このユニットにはDS-25Bにも採用されたオリフィス構造のバックチャンバーを採用しており、チャンバー内にオリフィスを設けたサブフレームを取付けて音響制動をかけ、トランジェントの悪化を無くしています。
また、センターキャップには剛性に優れたチタンを採用しており、分割振動を防止しています。
エンクロージャーには三角形の開口を持つトライアングルダクトを用いたバスレフ方式を採用しています。
トライアングルダクトは、ダクト内部に共振がのることや、キャビネット内部の定在波、ダクト自身の固有振動などの発生を抑制しており、中高音域の濁りを排除し、低域の解像度を向上しています。
また、内部構造には分散共振構造を採用しており、共振モードを分散化して箱鳴りを無くしています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型 高域用:6cmコーン型 |
公称インピーダンス | 8Ω |
再生周波数帯域 | 40Hz~20kHz |
クロスオーバー周波数 | 1.5kHz |
出力音圧レベル | 92dB/W |
最大入力 | 60W |
レベルコントロール | 高域:3ポジション(1.5kHz~20kHz) |
外形寸法 | 幅370x高さ630x奥行301mm |
重量 | 20kg |