DIATONE DS-203
¥170,000(1台、1997年頃)
解説
大容量エンクロージャーで小口径のウーファーを伸びやかに鳴らすというDS-205の設計思想を継承しつたスピーカーシステム。
低域にはアラミッドクロス振動板を用いた16cmコーン型ウーファーを搭載しています。
アラミッドクロス振動板は芳香族ポリアミド系の有機繊維アラミッドをコーン素材とするとともに、従来は成形性や気密性などの面で用いられていたレジン(樹脂分)などのバインダーを2層構造とすることで排除し、軽量化と固有音の低減を実現しています。
さらに、HD(ハイダンピング)サスペンションやADMC-m磁気回路を採用することで低歪で厚みのある中音域再生を実現しています。
高域には4cmコーン型ツィーターを搭載しています。
振動板にはB4C(ピュアボロン)を採用しており、16cmウーファーとマッチングの良い4cmコーン型に成形しています。
ツィーターユニットの周囲には人工皮革が貼られており、不要振動や音波の一次反射を抑制しています。
キャビネットは容積を60リットルとし、バスレフポートも大径化しています。また、補強棧の使用を極力廃止することで伸びやかでゆったりとした鳴りっぷりを実現しています。
側面はDS-205と同様に大径ラウンド形状となっており、側板は積層R合板で前面および背面へ両側から回りこむ構成となっています。これにより高い強度を確保しつつユニットからの振動に対してキャビネット全体に振動支点を分散しています。しかも放射された音波の回折を最小限に抑えることで濁りのない再生を可能にしています。この側板は天然木素材をクロス積層大径R形状に時間をかけて加熱一体成型したもので、強度が高く形状安定性も向上しています。
また、内部接合部にはカナディアンメープルを使用することで美しい響きを獲得しています。
背面端子にはバナナプラグに対応した金メッキ大型スピーカーターミナルを採用しています。
DS-203では4入力構成となっており、バイアンプやバイワイヤリングに対応しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型・防磁タイプ |
使用ユニット | 低域用:16cmコーン型 高域用:4cmコーン型 |
定格インピーダンス | 6.3Ω |
再生周波数帯域 | 38Hz~40kHz |
出力音圧レベル | 87dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 3kHz |
最大入力 | 150W |
外形寸法 | 幅360x高さ925x奥行290mm ネット付奥行:300mm |
重量 | 25kg |