DIATONE M-P01
¥55,000(1978年頃)
解説
プッシュスイッチと4層重ねプリント基板によって実現したディスクリート構成の小型プリアンプ。
DA-P15型で採用された新型トランジスタによるMCヘッドアンプを内蔵しています。
イコライザアンプやトーンアンプの初段において、トランジスタから発生するノイズをできるだけ少なくするため、ノイズ・性能面で厳選した低雑音FETを採用しています。さらに、帰還回路を低インピーダンス化することでS/N比を高めています。
また、回路的には、歪の少ないカレントミラー負荷の差動2段増幅回路+A級プッシュプルを採用しており、オープンループ時の歪を少なく、さらに広帯域化するなど、裸特性を良くしています。これにより安定に負帰還をかけることができ、低歪率を実現しています。
固定抵抗器とプッシュスイッチによりデジタルトーンコントロールを搭載しています。
プラスとマイナスの選択と、変化量の選択をプッシュスイッチで行うことにより、2dBステップで正確なトーンコントロールが可能です。なお、トーンコントロール回路は、CR時定数回路によりトーンコントロールフラット位置においても周波数特性にうねりを生じてしまいます。そこで、M-P01ではトーンディフィートスイッチを搭載しており、スイッチON時には時定数回路を完全に切離し、フラットな周波数特性が得られるようになっています。
電源部には、大容量電源を採用するとともに、定電圧回路を通して各ユニットアンプに直流電圧を供給しています。これにより各ユニットアンプの安定な動作を可能にしています。
テープ・デュプリケート機構を搭載しており、、テープコピー中でも他のソースを聴くことができます。
サブソニックフィルターを搭載しています。
ミューティングリレーを内蔵しており、電源ON時のクリックノイズを防止しています。
フォノ入力端子には金メッキが施されており、経時による変化を防いでいます。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
回路方式 | MCヘッドアンプ:ピュアコンエミッタ接地+A級ピュアコンSEPP イコライザアンプ・トーンアンプ:カレントムラー付加FET差動+ カレントミラー負荷付きダーリントン差動+A級ピュアコンSEPP |
入力感度/インピーダンス | Phono MC:100μV/10Ω Phono MM:2.3mV/50kΩ、100pF Tuner、Aux、Play1/2:150mV/50kΩ |
出力レベル/インピーダンス | output:1V(定格)/600Ω、18V(最大出力) Rec1/2:150mV/600Ω |
最大許容入力 | MC:12mV MM:290mV |
周波数特性 | Phono:20Hz~20kHz ±0.2dB Tuner、Aux、Play1/2:10Hz~100kHz +0 -0.5dB |
高調波歪率 | Phono MC:0.005% Phono MM:0.003% Tuner、Aux、Play:0.002% |
入力換算雑音 | Phono MC:-157dB/V Phono MM:-140dB/V Tuner、Aux、Play:-126dB/V |
S/N | Phono MC:78dB Phono MM:88dB Tuner、Aux、Play:110dB |
トーンコントロール | Bass:±2/4/6/8dB(100Hz) Treble:±2/4/6/8dB(10kHz) |
サブソニックフィルター | 18Hz、6dB/oct |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 15W |
外形寸法 | 幅270x高さ70x奥行247mm |
重量 | 3.2kg |
付属 | 六角レンチ |