DIATONE DA-U850
¥150,000(1975年頃)
解説
全段直結回路を採用した高級プリメインアンプ。
全段直結純コンOCL方式でハイパワーを実現しています。
また、出力端直流電圧の温度ドリフトに関しては、広い温度範囲に極めて少ないドリフトをしめす、新しい増幅回路を採用。電流容量の大きいパーツを使用して高性能化を計っています。
初段差動増幅に、ダイヤトーンの低濃度拡散技術により開発した超低雑音トランジスタを採用しています。
従来の低雑音トランジスタにくらべ1/fノイズが約2dB改善され、ダイナミックレンジも改善されています。
パワー段、ドライバー段に裸特性のそろったペアトランジスタを採用し、オープンループ時の歪を少なくしています。
これにより小出力時の歪が少なくなり、ダイナミックレンジの拡大に寄与しています。
パワーブロックから発生する高熱および磁気から遮断するため、はっきりと切り離し、前面部にプリブロックを配置。さらにシールドをしています。
これにより、通常の使用状態で、パワーブロックより10℃以上低い温度に保つ事ができ、温度依存度の高いトランジスタの安定性、それぞれの部品の信頼性をアップしています。
パワー部とプリ部は両ブロックの下で結ばれており、経年変化などの少ない設計になっています。
中音域を1dBステップでブロードに増幅できるプレゼンスコントロールを搭載。
中心周波数は、800Hz・2000Hzの切換えが可能です。
トーンコントロール回路は、フラット位置では時定数回路を切離し、フラットな周波数特性が得られる回路構成としています。
トーンコントロールアンプ、プレゼンスコントロールともに、トランジスタのリニアな動作範囲が広く、しかも安定度の高いアンプを、それぞれ独立して採用しています。
22接点アッテネーターを採用。減衰度偏差およびギャングエラーとも、減衰度28dBまでは1dB以内、減衰度30dB以上では1.5dB以内です。
パワーレシオ2.9。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ | ||||||
<パワーアンプ部> | |||||||
出力(両ch動作) |
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高調波歪率 | 0.1%(定格時) 0.05%(1W時) |
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混変調歪率 | 0.05%(1W時) | ||||||
パワーバンド幅 | 10Hz~30kHz | ||||||
ダンピングファクター | 80(8Ω) | ||||||
残留ノイズ | 0.4mV | ||||||
入力感度/インピーダンス | 1V/60kΩ | ||||||
<プリアンプ部> | |||||||
入力感度/インピーダンス |
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出力レベル/インピーダンス |
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高調波歪率 | 0.05% | ||||||
周波数特性 |
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プレゼンスコントロール | ±3dB(800、2kHz) | ||||||
トーンコントロール | Bass:±10dB(100、50Hz)(Turnover
500、250Hz) Treble:±10dB(10、20kHz)(Turnover 2.5、5kHz) |
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フィルター | Low:15、40Hz(12dB/oct) High:9、15kHz(12dB/oct) |
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Phono許容入力 | 320mV(1kHz 0.1%歪) | ||||||
入力換算雑音 | Phono:-120dB(V) High Level Input:-100dB(V) |
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<総合> | |||||||
電源 | AC100V 50Hz/60Hz | ||||||
消費電力 | 200W | ||||||
外形寸法 | 幅425x高さ148x奥行387mm | ||||||
重量 | 17.5kg |