DIATONE DA-P100
¥150,000(1973年発売)
解説
DA-A100とペアとなるコントロールアンプ。
変則2電源(+75V、-12V)の採用により、初段トランジスタのベース電位はアース電位と同一になっています。これによりカップリングコンデンサーの漏れ電流が無くなり、さらにベースバイアスはアースより供給されているため、電源投入時にカートリッジに過度電流は流れなくなっています。
電源電圧を86Vと高くし利得を適度に選ぶことで、許容入力が大きくても(260mV)RIAAカーブでの高域におけるズレは発生しません。
トーンコントロールにBAX型を採用しています。
少量変化時のうねりをなくし、さらにトーンコントロール・フラット時には、ディフィートした状態と同じになるよう設計されています。
トーンコントロール用アンプは、差動アンプとエミッタ接地との組合せによる2段で電圧増幅を行っています。これによりオープン・ループ・ゲインは約70dBあり、ブーストした場合にも十分なNFBがかかり歪の悪化を抑えています。
トーンコントロール作動時にもキャンセル時にも信号経路を同じとすることで、基本になる音質を変えない方式となっています。
モニターアンプを内蔵しています。
モニターとLine out用のアンプ回路は、特に低負荷インピーダンス(100Ω以上)や長距離配線(シールド線で200m)に耐えられるように設計されています。
機種の定格
型式 | プリアンプ |
入力感度/インピーダンス | Phono1、2:2mV/50kΩ Tuner、Aux1、2、Tape P.B.1、2:150mV/100kΩ |
出力感度/インピーダンス | Main out1、2:1V/50Ω Line out:1V/47Ω Monitor:1V/47Ω Tape rec1、2:150mV/470Ω |
RIAA偏差 | ±0.2dB |
周波数特性 | 20Hz~20kHz -0.5dB |
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz、50Hz Treble:±10dB(10kHz、20kHz) |
フィルター | Low cut:-12dB/oct(30Hz) High cut:-12dB/oct(9kHz) |
ATT | -20dB |
残留ノイズ | 0.1mV |
許容入力 | 260mV |
イコライザー入力換算雑音 | -118dB(V)以下(フラット) -126dB(V)以下(Aカーブ補正) |
使用半導体 | トランジスタ:34個 ダイオード:10個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 7.4W |
外形寸法 | 幅476x高さ180x奥行262mm |
重量 | 10.4kg |