解説　

α-Boron振動板やポリプロピレン系高分子振動板などの最新技術を投入し、デジタルソースへの対応を図ったスピーカーシステム。

低域には32cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板には、紙の約2.5倍の伝達速度を持つポリプロピレン系高分子素材を使用し、振動解析によって誕生した同心円状のコルゲーションリブを採用することにより剛性の向上も実現しています。
さらに、大形フラットダンパーや高耐熱処理のロングボイスコイル、アルミダイカストフレームなどを採用し、より高品質な低音再生を図っています。

中域にはα-Boronダイアフラムによる6cmハードドーム型スコーカーを搭載しています。
この振動板は、アルミ合金箔表面にボロン化合物とアルミナの粒子がポーラス状に融着した素材で、プラズマジェット熔射法によって1万度を超える高温の中で、ボロン化合物などを音速に近いスピードでアルミ合金箔にぶつけて層をつくり物理的に結合させています。これにより剛性はチタン振動板の約3倍、内部損失は従来の金属振動板に比べて約10倍の特性を獲得しています。
また、ストロンチウムフェライトマグネットや、ボイスコイルのローリングを解消して位相特性のリニアリティを獲得したダブルサスペンションなどを採用し、大形のアルミダイカストフレームで強力にサポートしています。

高域には、中域と同様にα-Boronダイアフラムを用いた2.5cmハードドーム型トゥイーターを搭載しており、ストロンチウムフェライトマグネットやアルミダイカストフレームと相まって高域再生を改善しています。

中域、高域用にレベルコントロールを搭載しています。

エンクロージャーには硬質パーチクルボードが採用されており、内容量71Lのバスレフ型となっています。

機種の定格

方式	3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型
使用ユニット	低域用:32cmコーン型 中域用:6cmドーム型 高域用:2.5cmドーム型
再生周波数帯域	30Hz～50kHz
最大許容入力	140W(プログラムソース)
入力インピーダンス	6Ω
平均出力音圧レベル	92dB/W/m
クロスオーバー周波数	800Hz、5kHz
レベルコントロール	中域、高域連続可変
外形寸法	幅390x高さ700x奥行385mm
重量	約23kg