DENON SC-905
¥49,800(1台、1985年頃)
解説
PCM振動板とα-ボロン振動板を採用したスピーカーシステム。
低域には26cmのコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板には、ポリプロピレンをベースに、カーボングラファイトとマイカを特殊混合したPCM振動板を採用しており、従来のウーファー振動板の約2.5倍、紙コーンの約9倍の剛性を獲得しています。
中域には6cmハードドーム型スコーカーを採用しています。
振動板には、アルミの基材にプラズマジェット手法により、ボロン化合物とアルミナの粒子が振動板表面にポーラス状に融着したα-ボロン振動板を採用しており、従来の金属振動板に比べ約10倍の内部損失を獲得しています。
このα-ボロン振動板を、ダイヤフラムの音を100%直接放射する構造に改善し、中音域を充実させています。
またフレーム開口部の精密な調整によりエッジ部の有害な共振を抑えており、ダイヤフラムの前にディフューザーを設ける必要がなく、本来のピュアな音だけを放射できています。
さらに、エッジとダンパーをプッシュプル構造としたプッシュプル・ダブルサスペンションを採用しており、リニアリティを大幅に改善しています。
高域にはα-Boronを振動板に採用した2.5cmハードドームトゥイーターを採用しています。
スコーカーと同じく、音を直接放射するディフューザーを用いない構造を採用しており、50kHzの超高域までフラットでカラーレーションの少ない再生を図っています。
ネットワークにはオーディオ専用の大型電解コンデンサーを採用しています。
エンクロージャーには針葉樹系硬質パーチクルボードを使用するとともに、振動解析を活用した防振構造を採っています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:26cmコーン型 中域用:6cmドーム型 高域用:2.5cmドーム型 |
周波数特性 | 35Hz~50kHz |
インピーダンス | 6Ω |
最大許容入力 | 140W(プログラムソース) |
平均出力音圧 | 92dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 800Hz、5000Hz |
レベルコントロール | 中音域・高音域連続可変 |
外形寸法 | 幅324x高さ589x奥行327mm |
重量 | 17kg |