オーディオの足跡

PR:DENON/Columbiaの製品をヤフオク!で検索
PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

SC-880の画像
 解説 

D.A.S.構造など一連のスピーカーエンクロージャー技術や、新たな技術を採用し、より完成度を高めたスピーカーシステム。

ネットワークに、ダイレクトドライブ・サーキットを搭載しています。
この技術では、ウーファーとアンプの間に直列に挿入されているチョークコイルに代え、BLOC(Big Laminated Orient Core)コイルを採用し、低音エネルギーの損失を抑え、それと同時にダンピングファクターを向上させています。このコイルは外部磁界の影響を受けにくい閉磁気回路型でさらに重量が従来の約10倍のため振動しにくい構造となっています。
さらに、ウーファー用とスコーカー/トゥイーター用にネットワークを完全分離し相互干渉を抑えるとともに、オーディオ専用電解コンデンサーや無酸素銅(OFC)線などを採用しています。
また、わずかでも歪の原因となるハンダ接続をやめて圧着接続を採用しています。
ウーファー用とスコーカー/トゥイーター用にネットワークを分離し、2つの入力端子を持たせることで、バイ・ワイヤリング接続が可能となっています。これにより、ウーファーから発生する逆起電力のトゥイーターやスコーカーへの影響を防いでいます。

エンクロージャーにはDENON独自のD.A.S.構造エンクロージャーを採用しており、内部の定在波を押さえ、板振動も排除しています。定在波は天版に設置されたポーラスセラミックスの多孔質やテーパーにより吸収拡散しています。
また、トゥイーターを厚さ30mmのバッフル板の中に埋め込むマウント法で、フレームとキャビネットを一体化しています。これによりトゥイーターフレームの鳴きと磁気回路の振動を防止し、ウーファーの背圧によるトゥイーターへの悪影響も排除しています。
また、オーバル(楕円)ラウンドバッフルにより回折効果を改善するとともに、各ユニットを中央に縦一列のインライン配置とすることで音像定位を向上させています。

低域には32cmのコーン型ウーファーを採用しています。
バインダーや成型法を改善し、より剛性を計ったニュークロスカーボン振動板を採用しており、ボーカルの押し出しを充実させています。
また磁気回路には直径145mmのストロンチウムマグネットを採用しています。
ウーファーはフレームから伸びる8本のアルミダイキャスト製ステー(支柱)に、マグネットを太いボルトで固定する「NEWスーパー・バスマウント」を採用しています。
磁気回路がしっかりと固定されることにより、ボイスコイルの振動支点が明確となり、低音域のクリアネスを改善しています。

中域には12cmコーン型スコーカーを採用しています。
クロスカーボン繊維により振動板の剛性を向上し、さらにバインダーを改良して内部損失を高め、分割振動を抑えています。

高域には振動板にニューαボロン振動板を採用した2.5cmハードドーム型トゥイーターを採用しています。
ジュラルミン箔にボロン化合物とチタン酸化物をプラズマジェット法により融着させて剛性を高めています。

全ユニットに無共振思想を徹底し、フレームの徹底防振が行われています。
円形の形状を採用しており、表面積を少なくすることで共振を原因とする余分な音の発生を排除しています。
また、バッフル板への取り付けはツインブレード・スクリューを用い、極力動心部(磁気回路)に近い位置で固定することで磁気回路の振動を低減しています。
さらに、弾性材(エラストマー)を用いることで、ウーファーではエッジからの音の反射の減少とフレーム共振の制動、スコーカー/トゥイーターでは防護金属ネットとフレームの共振を制動しています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:32cmコーン型
中域用:12cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型
周波数特性 28Hz~45kHz
インピーダンス
最大入力(EIAJ) 200W
平均出力音圧 91dB/W/m
クロスオーバー周波数 500Hz、4000Hz
外形寸法 幅380x高さ673x奥行340mm
重量 33kg