オーディオの足跡

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SC-307の画像
 解説 

ツインドライブ方式を中軸に構成し、ダイナミックレンジの飛躍的向上を図ることで、追従性・応答性を獲得したスピーカーシステム。
ユニットにはDENONとデンマークのピアレス社共同開発のユニットを使用しています。

低域には25cmコーン型ウーファーを2個用いたツインドライブ方式を採用しており、35cm口径のウーファーに相当する振動面積を得ています。
振動板には北欧産系パルプによるノンプレス・コーン紙を使用し、表面には制動剤をコーティングすることにより、高域の分割共振を制御し、空気漏れを防いでエンクロージャー内部からの位相の異なる反射音との干渉を防いでいます。
また、ボイスコイルには直径方向のたわみを抑えて分解能を改善するとともに、放熱効果に優れたアルミボビンに高耐熱接着剤で処理し、高耐入力化を実現しています。

中域には10cmコーン型スコーカーを搭載しています。
このユニットはバックキャビティとフレームを軽合金ダイカストで一体構造としており、ウーファーからの空気圧や振動による音響的な干渉を防いでいます。さらに、キャビティ内にはリング状のグラスウールを充填し、スコーカーの低域特性をコントロールしています。
また、振動系は、裏面に制動剤でコーティング処理したノンプレス・コーン紙、放熱効果の良いアルミボビン上に高耐熱の絶縁材を使用して許容入力を向上させたボイスコイル、制動剤でコーティング処理された発泡ポリウレタン・ロールエッジなどで構成されており、低歪・高耐入力化を図っています。

高域には5cmコーン型トゥイーターを2個搭載しており、水平方向に指向性をもたせないように縦に並べたツインドライブ方式を採用しています。
ユニットは制動剤を塗布して分割共振を抑えており、有効半径は約1.8cmのため指向特性に優れ、さらに高域特性改善のため極薄のアルミ箔を成型した素材をセンターキャップに使用してムービングマスを小さくしています。

ネットワーク部での損失を最小に抑え、クリアな音質を確保するため、回路中のコンデンサは全て並列接続としています。
音質を大きく左右するコンデンサには、アルミ・プレーン箔電解形、高耐圧メタライズド・ポリエステルフィルム形、大容量大形メタライズド・フィルム型などを採用しています。
また、ウーファー用のコイルには、パワーロスを十分考慮した大形フェライトボビン型、スコーカー、トゥイーター用には空芯コイルを使用し、低歪設計が行われています。

トゥイーターとウーファーのマウントには、サンドイッチ・サポート方式を採用しており、アルミダイカストのリングとプレートによって、ユニットの全周をバッフルボードに強固に取り付けています。
これにより、ユニット自体およびキャビネットの振動を低減しています。

エンクロージャーは、0.5Lきざみで試聴と測定を繰り返し、65.5Lの内容積に決定されています。
吸音材は通常のグラスウールの他に、極細ガラス繊維のミクロンウールなど、3種類の素材を2層・3層に充填し、緻密な吸音処理を施しています。
素材には硬質パーチクルボードをしようし、有害な振動周波数成分だけを抑制・分散させるため、レーザー・ホログラフィ測定と試聴によって、アルミ箔ラミネートブチル系ゴムを裏板内側にはり、自然な響きを得ています。

機種の定格
方式 3ウェイ・5スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:25cmコーン型x2
中域用:10cmコーン型
高域用:5cmコーン型x2
最大許容入力 120W(プログラムソース)
再生周波数帯域 35Hz~20kHz
クロスオーバー周波数 500Hz、4000Hz
インピーダンス
平均出力音圧レベル 92dB/W/m
全高調波歪率 1.5%以下(50Hz以上、5W)
レベルコントロール 中・高域連続可変
外形寸法 幅392x高さ700x奥行355mm
重量 22kg(梱包時25kg)