DENON SC-104
¥39,800(1台、1975年頃)
¥43,800(1台、1977年頃)
解説
デンマークのピアレス社との技術提携をし、開発されたスピーカーシステム。
低域には25cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板には軽くて強靭なコーン紙を使用しており、エッジ部には発泡ポリウレタンをロール状に成形し、さらに制動材をコーティングしたハイコンプライアンス支持方式となっています。
駆動部には直径方向へのたわみが小さく熱拡散性に優れたアルミボビンを採用しています。
中域には10cmコーン型スコーカーを搭載しています。
振動板には裏面に制動材をコーティングしたノンプレスコーン紙を採用しており、エッジには発泡ポリウレタンに制動材をコーティングしたロールエッジを採用しています。
また、ウーファーからの強い振動がスコーカーの背面やフレームに加えられることで発生する混変調歪を防ぐため、バックキャビティとフレームを軽合金ダイカストでしっかりと一体化した構造となっています。さらにバックキャビティ内部にはリング状のグラスウールを充填し、反射音を吸収しています。
高域には2cmドーム型ツィーターを搭載しています。
振動板には特別に開発された布を成形したダイアフラムを採用しています。有効径の小さなダイアフラムによって優れた指向特性が得られると共にフラットなパワーレスポンスを実現しています。
また、フレーム部には軽合金ダイカスト製のプレートを採用しています。
ネットワーク部は試聴と伝送特性測定を繰り返し、使用素子の材質と定数を選択しています。ウーファーに直列に入るコイルはパワーロスを防ぐために直流抵抗を小さくスペースファクターの良いフェライトボビンコイルとしており、フェライト材質は電流歪の極少のものを採用しています。その他のコイルは空芯を使用しています。
また、コンデンサーはすべてプレーン箔形のものを採用しており、損失を出来るだけ抑えると共に定数の許容差を少なくし、クロスオーバー周波数のばらつきによる音質変化を防いでいます。
連続調整が可能なレベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーには密閉方式を採用しています。
各ユニットの取り付けにはブチル系のパテを使用しており、それぞれのユニット間の干渉をふせうgとともにキャビネットの不要振動を抑えて混変調歪の発生を極力抑えています。
ネジ式入力端子を採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:25cmコーン型 中域用:10cmコーン型 高域用:3.2cmドーム型 |
最大許容入力 | 60W(プログラムソース) |
再生周波数帯域 | 50Hz~20kHz |
インピーダンス | 8Ω |
平均出力音圧 | 92dB/W/m |
全高調波歪率(5Wにて) | 1.5%以下(100Hz以上) |
クロスオーバー周波数 | 500Hz、4kHz |
レベルコントロール | 中域・高音域連続可変 |
キャビネット | 両面リアル・ウォールナット貼り18mm厚パーチクルボード |
外形寸法 | 幅302x高さ590x奥行257mm |
重量 | 13.8kg |