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 解説 

DR-F8からモーターなどを一部変更することでコストパフォーマンスを高めたカセットデッキ。

キャプスタン駆動用モーターにフラットツインDDモーターを採用しています。
このモーターは平面対向形DDモーターで、フライホイールそのものがローターとなり、ステーターコイルにはDENON独自の対称配置を採用しています。この方式は、互いに向いあった1対のステーターコイルと、これに電気的に90度ずらしたもう1対のステーターコイル、コイルの電流を制御するホール素子などで構成されています。これにより3ヘッド機で良好なヘッドタッチを得るために必要なトルク特性と、キャプスタンの振動(芯ブレ)の問題を解決しています。さらに、回転精度やノイズの問題に影響のあるブラシ、スロット、コアが無く、機械的な摩耗部分はモーター軸受部のみの構造とすることで、モーター単体の耐久性を高めています。

独自のノンスリップ・リールドライブ方式を採用しています。
この方式は、リールモーターの回転数とトルクの関係特性を活用して巻上げトルクを常に一定に保つもので、テープ巻取りにおける問題点を解消しています。これにより、モーターと巻取りリール台の間の機械的なスリップ機構(フェルトと金属などとの摩擦を利用)を追放し、温度や湿度など環境条件の変化による巻取り力の変動を無くし、巻上げの不均一によるドロップアウトや、ワウフラッター、位相特性などの悪化を解消しています。

独自のサーボ機構であるテンションサーボセンサーをさらに充実させたテンションサーボセンサーIIを搭載しており、サーボ領域を拡大することでテープテンションの大幅で急激な変動に対しても十分な追従性を実現しています。
このサーボ機構はサーボループが極めて短く、テープ自体にダイレクトにサーボをかけているため、応答性が高く、テープに無理がかかりません。これによりカセットハーフの構造による影響を排除し、テープの残量などによって変化するバックテンションを一定化し、良好なヘッドタッチを獲得しています。

録再ヘッドにはM&Xコンビネーションヘッドを採用しています。
録音ヘッド部は各テープのMOLを最大限に発揮できるようにギャップ幅を設定し、再生ヘッドは高域までフラットな周波数特性を得るために録音用ギャップの約1/5というナローギャップとしています。また、緻密な組み立て技術によってテープA/B面のアジマスずれを最小にするとともに録音ヘッドから再生ヘッドへの飛び込み磁界(クロスフィード)も徹底的に抑えられています。

消去ヘッドには、メタルテープの高保持力・高残留磁束密度にも対応したE字型コア使用ダブルギャップフェライトヘッドを採用しています。

アンプ部はヘッドと初段アンプ間のコンデンサーを排除するとともに終段までオールDCアンプ構成となっています。
特に伝送系でのクリッピング歪を重視し、イコライザーアンプにはローノイズ設計の差動入力プッシュプル回路を採用するとともに、±2電源方式による高圧電源を供給することでダイナミックレンジを拡大しています。
バイアス回路はプッシュプル構成となっており、バイアス波形歪を改善すると同時に十分な消去電流を得ています。

マイクロプロセッサーを用いたFTS(フラットチューニングシステム)を搭載しており、テープ個々の特性に合ったバイアス量を自動的に設定しています。
FTSでは、まず録音入力と再生出力が等しくなるように感度調整が行われ、次に中低域と高域の特性がフラットになるようにバイアスを自動調整し、さらに感度を補正してデータを記憶します。この自動調整が完了した後、リーダーテープの直前まで巻き戻されて停止します。これらの処理は約5秒で行います。また、自動調整中にドロップアウトなどが生じた場合は同じ動作が繰り返し行われます。

ノイズリダクションシステムとしてドルビーBタイプとドルビーCタイプを搭載しています。
また、ダブルドルビーシステムとすることで同時再生モニター時もドルビー効果が確認できるようになってます。

MPXフィルタースイッチを搭載しており、ドルビーシステムの誤動作を防止できます。

テープ走行の操作系にはIC回路によるフェザータッチコントロールを採用しています。
この回路ではタイミングコントロールも検討されており、テープに無理がかかるのを防いでいます。

ヘッドホンの音量調整も可能な出力レベルコントロールを搭載しています。

ワンタッチレックポーズ機能を搭載しており、RECボタンを押すだけで録音スタンバイとなります。

レックミュートとポーズのボタンが1つにまとめられており、操作性の向上が図られています。

ワンタッチイジェクト機能を搭載しており、メカニズムが動作状態であってもイジェクトボタンを押すだけでメカニズムが解除されてイジェクトされます。

断続録音が可能なタイマー録音・再生機構を搭載しています。

別売りのワイヤードリモコンRC-57が使用可能です。

機種の定格
型式 カセットデッキ
トラック方式 4トラック2チャンネルステレオ
テープセレクター Normal、CrO2、Metal
ヘッド 録再:M&Xコンビネーションヘッド
消去:ダブルギャップフェライトヘッド
モーター キャプスタン用:フラットツインDDサーボモーター
リール用:DCモーター
ワウ・フラッター 0.027%W.rms(JIS)
早巻時間 約90秒(C-60)
総合周波数特性 Metalテープ:20Hz〜22kHz(25Hz〜21kHz ±3dB)
総合SN比 Dolby C NR on:73dB以上(3%THDレベルに対して、CCIR/ARM測定法)
入力端子 Mic:0.35mV/10kΩ不平衡(10kΩ以下のマイクに適合)
Line:77.5mV/50kΩ不平衡
出力端子(Vol.max) Line:775mV/10kΩ不平衡
Headphone:1.2mW(8Ω負荷時、8Ω〜2kΩのヘッドホンに適合)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 34W
外形寸法 幅434×高さ115×奥行320mm
重量 7.5kg
別売:リモコンユニット RC-57(\6,000)
コード長 5m
外形寸法 幅38×高さ17×奥行120mm
重量 約160g(コード含む)