DENON PMA-940V
¥69,800(1985年頃)
解説
CD時代のコンポーネントとして、機能や性能を磨きこんだプリメインアンプ。
パワー段には、デュアル・スーパー無帰還回路をさらに改善しスルーレイト特性を向上させたものを採用しています。
出力段にはfT50MHz以上、Pc150Wの高速・大容量パワートランジスタを使用した3段ダーリントンプッシュプル構成となっています。
また、DCサーボ回路によって、MC入力端子からスピーカー出力端子間の全信号経路に一本のカップリング・コンデンサも使用しない完全DC構成とし、信号戻りのない無帰還方式、高域特性に優れたfT250MHzのハイスピードトランジスタ採用の新カレントミラー回路とあいまって、ハイスルーレイトを実現しています。
電源部には220VAのトランス、オーディオ用ブロックコンデンサ32,800μF(8,200μFx4)などを採用しています。
さらに、アース電位を明確にしたフローティングロード回路の設定により低域歪の発生を低減化しています。
また、新開発ピュア・ダイナミック電源回路の採用により、リップル電流を原因とする音質劣化を大幅に改善しています。
ローノイズFET差動増幅初段で構成したスーパーイコライザーはRIAA偏差20Hz~100kHz±0.3dB(MC時)というワイドレンジ特性を達成しています。
サラウンドプロセッサーや、グラフィックイコライザー、チャンネルディバイダーなどに対応するため、接続用回路「プロセッサーループ」を装備しています。
Phono入力端子には金メッキ端子を採用しています。
広帯域リアルタイム・トーンコントロール、サブソニックフィルターを搭載しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
<パワーアンプ部> | |
定格出力(20Hz~20kHz) | 105W+105W(8Ω) 125W+125W(6Ω) |
入力感度/インピーダンス | プロセッサーループ入力:150mV/20kΩ |
全高調波歪率 | 0.004%(20Hz~20kHz、52.5W、8Ω) |
混変調歪率 | 0.003%(105W相当、8Ω) |
ダイナミックパワー | 250W/2Ω |
TIM歪 | 測定限界値以下 |
スルーレイト | ±350V/μsec以上 |
出力帯域幅 | 5Hz~80kHz(52.5W、0.03%、8Ω) |
周波数特性 | 4Hz~250kHz、+0 -3dB(1W、8Ω) |
出力インピーダンス | 0.1Ω以下 |
出力端子 | スピーカー:AorB:6~16Ω、A+B:12~16Ω ヘッドホンジャック最大出力:410mW(8Ω)、8~400Ω適合 |
<プリアンプ部> | |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω CD、Tuner、Video1、2/AUX、Tape1、2:150mV/30kΩ |
最大出力/定格出力 | 12V/150mV |
全高調波歪率 | 0.001%(1kHz、8V) |
RIAA偏差 | 20Hz~100kHz±0.3dB(MC・MM IN~Rec Out/プロセッサーループ) |
<総合> | |
SN比 (入力短絡、聴感補正A) |
Phono MM:87dB(2.5mV入力時) Phono MC:70dB(0.25mV入力時) ライン:107dB(150mV入力時) |
トーンコントロール特性 | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
サブソニックフィルター | 18Hz、-6dB/oct |
ラウドネスコントロール特性 | 100Hz:+7dB 10kHz:+6dB |
ミューティング | -20dB |
消費電力 | 205W(電気用品取締法) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
外形寸法 | 幅434x高さ139x奥行414mm(フット、つまみ、端子等を含む) |
重量 | 10.6kg |