COUNTERPOINT SA-20
¥850,000(1985年発売)
解説
真空管とMOS-FETを組み合わせたSA-12の上級機として開発されたステレオ・パワーアンプ。
カウンターポイントのアンプでは、真空管の特性である電圧制御増幅のメリットに注目し、同じ電圧制御方式デバインスとしてMOS-FETを用いることで管球式の電圧制御増幅のコンセプトを崩さずに大出力を能率良く取り出しています。
SA-22では1段目と2段目の電圧増幅段とドライバー段に内部抵抗が低く直線性に優れた双三極管6DJ8を採用しています。さらにドライバー段は定電流負荷によるカソードフォロアー回路カソードフォロワとすることによってより一層のリニアリティを達成し、低歪化を実現しています。
出力段にはMOS-FETを採用しています。出力段はあえてNFBループから外すことで、いかなる負荷においてもスピーカーやネットワークのインダクタンスに起因する発振の心配がありません。
電源部には1kVAにも及ぶ巨大なパワートランスを左右独立構成で採用しており、6CA4によって整流してトランジスタ式のリップルフィルターを通して各部へ電源供給しています。
ヒーター回路は直流点火となっています。
プリント基板上のスイッチを切換えることでBTL接続が可能です。フェイズインバーターには信頼性の高い6DJ8を採用しています。
ローデンシュタイン社の金属皮膜抵抗をはじめ、WIMAメタライズド・ポリプロピレン・フィルムコンデンサなどの音質を重視した高級オーディオパーツを採用しています。
シルバーモデルの他にブラックモデルがありました。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ | ||
実効出力 |
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周波数特性 | 1.2Hz~200kHz(8Ω負荷) | ||
立上り時間 | 0.6μsec(8Ω負荷) | ||
全高調波歪率 | 0.05%以下(1W、実効出力時) | ||
混変調歪率 | 0.025%(CCIF) 0.02%(DIM200) 0.018%(SMPTE、1W、8Ω負荷) |
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SN比(入力ショート) | 84dB(400Hz~80kHz、聴感補正無し、stereo、8Ω、1W) | ||
ダンピングファクター | 60(8Ω基準) | ||
入力インピーダンス | 100kΩ、100pF | ||
使用真空管 | 6DJ8オーディオ管:5本 6CA4整流管:1本 |
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消費電力 | 260W(アイドリング時) | ||
外形寸法 | 幅483x高さ170x奥行483mm | ||
重量 | 25kg |