Cello Encore 1MΩL
¥1,350,000(1993年頃)
解説
アンコール1MΩプリアンプをベースに磨き上げ、ライン入力専用機としてグレードアップしたコントロールアンプ。
Encore 1MΩの設計思想を継承しており、入力インピーダンスは無限大であることが理想という観点から入力インピーダンス1,000,000Ω=1MΩの入力バッファアンプを搭載しています。これにより事実上無限大と言える入力インピーダンスを持つことで、他のアンプでは得られないプログラムソースの持ち味を損なわない再生を可能にしています。
1MΩLではライン入力専用設計となったことでライン入力再生のグレードアップを図っており、回路は一新されています。
特にバランス伝送バランス増幅が重視されており、回路は全て信号のプラス側用とマイナス側用を独立した2アンプ構成によって完全バランス増幅を行っています。
最大25dBだったフラットアンプのゲインを20dBに抑え、入力電圧を大きくとることでより大きなダイナミックレンジを確保しています。
これに伴い、チャンネルバランサーとしても使えるL/R独立のdBゲインも+10dB~+20dB間の1dBステップ可変と変更されています。
ボリューム部には固定抵抗を1dBステップ(+10~-40dB、-40~-50dBは2dBステップ)で切り換わる超精密アッテネーターを採用しています。
従来は-50dBステップまでだったこのアッテネーターにも5dBステップによる-50~-60dBが追加され、使いやすさが向上されています。
従来はモジュールタイプであった各回路はプラグイン式カードとなっており、信頼性を高めるとともに電源供給も肉厚の給電用バーによって低インピーダンス化を実現しています。
基板上のスイッチ切替により、オーディオグランドとシャーシグランド間を10Ωでフローティング/ダイレクトに接続/切離しができるようにしてあります。これによりあらゆるパワーアンプとの組合せにおいてもSN比に優れた再生を可能にしています。
フォノ再生用には別売りのRMCフォノイコライザーがありました。
Encore 1MΩLのリアパネルには専用の電源端子を備えており、RMCを追加することでフォノ再生も可能となっています。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
入力端子 | アンバランス:4系統 バランス:1系統 |
入力インピーダンス | 1MΩ |
高調波歪率 | 0.0065%(1kHz) |
周波数特性 | 5Hz~90kHz -3dB以内 |
出力端子 | アンバランス:2系統 バランス:1系統 |
録音出力 | Rec out:2系統 |
消費電力 | 50W |
外形寸法 | 本体:幅483x高さ100x奥行333mm 電源:幅240x高さ100x奥行310mm |
重量 | 本体:6.3kg 電源:4.2kg |