オーディオの足跡

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TL1Nの画像
 解説 

17年前に開発されたTL1を現代の技術で復活させたベルトドライブ方式CDトランスポート。

TL1Nでは三次元CAD/CAMを用いることで生産面での効率化に配慮しつつ、有機的な曲面を用いた意匠を実現しています。
曲面を多用した筐体は外観的美しさだけでなく、形状自体がボディの剛性を高める効果を持っています。また、滑らかな曲面がスピーカーなどの外部振動の影響をランダムに拡散する事で初代TL1よりもノイズに強い設計を実現しています。

TL1Nではベルトドライブ方式を採用しています。
音楽CDは線速度一定で信号を読取るため、外周に行くに従い回転速度を徐々に落とす必要があります。この速度調整は一般的にはスピンドルモーターが受け持っていますが、モーター自体が振動やノイズ源となって回転体を揺らし、CDの回転と信号読取り精度に影響を及ぼす問題点がありました。
ベルトドライブ方式ではモーターをCDの回転軸から隔離し、ベルトでスピンドルを駆動する事で振動やノイズの影響を最小限に留めています。さらに大型スタビライザーを用いて回転体の慣性モーメントを大きくし、それをトルクの小さいモーターで駆動する事で安定した回転を実現しています。
また、ピックアップを動かすモーターについても同様にノイズ源と考え、ベルトで間接的に駆動する方式としています。これによりモーターノイズの影響を受けないメカニズムを実現しています。

電源クリーン化装置を備えたスイッチング電源を採用しており、電源電圧の変動に影響される事なく安定的な動作を実現しています。

デジタル出力はAES/EBU(XLR)、コアキシャル(同軸)、TOSLINK(光)に加えCEC独自のSuperLinkを搭載しています。
SuperLinkはオーディオデータとクロックデータを分離して伝送する方式で、音質劣化を最小限に留めています。プロトタイプでは端子形状が異なっていましたが、製品版ではBNC端子を4個使用して伝送する構造となっています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 ベルトドライブ式CDトランスポート
再生可能ディスク 音楽CD、ファイナライズ済み音楽用CD-R/RW
スピンドル駆動方式 ベルトドライブ
ピックアップ駆動方式 ベルトドライブ
スタビライザー φ120mm、370g
スピンドルシャフト φ4mm
慣性モーメント 4.2x10-4kgm2
メカサスペンション Rubber
メカシャーシ 5mm厚アルミ製、最厚部30mm
デジタル出力 Superlink:1系統(BNCx4)、2.5Vp-p/75Ω
AES/EBU:1系統(2番ホット)、2.5Vp-p/110Ω
Coaxial:1系統、0.5Vp-p/75Ω
TOSLINK:1系統、-21~15dBm(EIAJ)
電源 ノイズフィルタ付きスイッチング電源、AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 9W
外形寸法 幅435x高さ145x奥行364mm(脚部、端子含む)
重量 約14kg
付属 スタビライザー
ACケーブル
ワイヤレスリモコン