オーディオの足跡

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TL1の画像
 解説 

ベルトドライブ方式を採用したCDトランスポート。

メカニズム部にはベルトドライブ方式を採用しています。
従来のCDプレイヤーでは、CDに線速度一定で記録された信号を再生するには、内周から外周にわたるディスクの回転数を約500rpmから約200rpmへと変化させ、更に偏心成分による線速度を一定に保つための制御が行われていました。しかし、大慣性を持つ回転体の回転角速度を細かく変化させるには大きな加速度が要求され、これが全体を揺らすことで振動となってCDの再生効果に影響を与えていました。
ベルトドライブ方式では、過酷な信頼性試験で耐久性が実証されている特殊ベルトをピックアップ送り機構だけでなく、ディスク回転系にも採用しており、モーターからの振動・ノイズを吸収・遮断しています。また、駆動モーターにはコギングを大幅に減少させた低トルクモーターを使用しています。これによりハイトルクモーターを高電流で駆動するため発生する電磁気的ノイズを低減しています。

ディスクの固定にはスタビライザー方式を採用しています。
大型スタビライザーでディスクを確実にセンタリングホールドすると共に、ディスクの外径に合致させた大型設計(120mm、370g)によってディスクの26倍にも及ぶ大慣性モーメントを獲得しています。

シャフトの軸受にはφ4mmの軸受を採用しています。
この軸受は吟味して選りすぐられた材質をアナログプレイヤーで培った超精密加工技術で仕上げています。

サーボ回路には独自の方式を採用しています。
TL1では大型スタビライザーのホイール効果を有効に生かしつつ持続させるため、サブコードによって時間情報を得て、モーターに適切なトルクを与えるように機能させています。また、回転起動時やアクセス時にも適切なトルクが与えられています。さらに、一回転以下の偏心成分による線速度の変化に対しては、全てPLLサーボで対応しています。

メインシャーシは2mm厚の鋼板を配し、重厚なスタイリングを形成するエンクロージャーには最厚部で8mmにも及ぶアルミ押出材を使用しています。このメインシャーシとエンクロージャーにはダンパーシートが装着されており、振動や共振などを効果的に抑制することで内部メカニズムからの振動だけでなく、外部からの振動や音圧による悪影響を排除しています。
また、メカニズムを支える支柱はクッションラバー及びコイルスプリングで構成されており、高い減衰特性を得ています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 ベルトドライブ式CDトランスポート
オプティカル出力 STリンク:-16~12.2dBm
TOSリンク:-21~15dBm
コアキシャル出力 BNC:0.5Vp-p/75Ω
RCA:0.5Vp-p/75Ω
外形寸法 幅360x高さ140x奥行420mm
重量 17kg
付属 スタビライザー
ACケーブル
ワイヤレスリモコン