CEC PH53
¥73,500(税込、2004年10月発売)
解説
カートリッジ特性に応じて様々な設定が可能なコンパクトサイズのフォノプリアンプ。
PH53はMM/MC双方のカートリッジに対応し、底面のディップスイッチにより緻密な調整が可能です。
入力インピーダンスはMMカートリッジが47kΩで固定されており、MCカートリッジは中出力用の100Ωと、高出力用の1kΩが選択できます。またゲインスイッチを搭載しており、感度を6dBまたは20dB強化できます。
入力はアンバランスの他、カレントインジェクション・バランス端子を搭載しており、出力はバランスとアンバランスの2系統を搭載しています。
(常に1系統のみの接続で使用して下さい)
新技術であるカレント・インジェクションを搭載しています。これは、電流出力源から電圧への変換において、前段の出力段へ電圧変化を返さずに、その電流出力信号を電圧変換できる構造となっています。
カレント・インジェクションをLEF回路と組合わせて使用することで、信号の帰還による音質劣化なしに電流信号を電圧信号に変換し、増幅・伝達する事が可能となっています。
この方式では、余計な増幅段もネガティブフィードバックも存在しないため、MCカートリッジの性能を最大限に引き出す事が可能です。
この回路はバランス型MC入力を使用した場合にのみ適用され、RCA入力の場合には適用されません。
PH53では、RIAA特性を基本に高帯域はNeumann社の特性を採用しています。この特性では、50kHzまでは確実に下降し、それを超える周波数は緩やかな下降から平坦となっており、プロフェッショナルなレコーディング現場において高い信頼を得ています。
また、15Hz以下に分布する機械的振動雑音振動による中音域の混濁を防ぐサブソニックフィルターを搭載しており、オン/オフのほか、下降角度をソフトとマックスの2段階に切替できます。
CEC独自のLEF(Load Effect Free)回路を搭載しています。
このLEF回路により繊細な再生音と高効率を実現しています。
機種の定格
型式 | フォノプリアンプ |
入力感度(1Vrms出力) | RCA:12.5mVrms(1kHz)/6.5mVrms(High gain) +6dB RCA:6.7mVrms(1kHz)/3.5mVrms(High gain) +16dB RCA:2.2mVrms(1kHz)/1.1mVrms(High gain) XLR:MCカートリッジの電圧と負荷抵抗により変化 |
入力インピーダンス | RCA:47kΩ、1kΩ~100Ω可変 XLR:約10Ω |
サブソニックフィルター | Soft:-6dB(10Hz)、-12dB(5Hz)、-22dB(2Hz)、-36dB(2Hz) Max:-9dB(10Hz)、-18dB(5Hz)、-32dB(3Hz)、-48dB(2Hz) |
フィルター | RIAA(Neumann time constant) ±0.25dB |
入力端子 | 1系統(バランスMCx1もしくはRCA MM/MCx1) |
出力端子 | 2系統(バランスx1、アンバランスx1) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅217.5x高さ57x奥行257mm(端子、ボタン含まず) |
重量 | 2kg |