CEC DA1N
¥220,000(2008年9月20発売)
解説
CECのデジタル技術の粋を集めて開発されたD/Aコンバーター。
D/A変換部にはバーブラウン社製の最高級DACであるPCM1792Aを左右独立に2基搭載しています。
新開発のロージッタークリスタルオシレーター回路を搭載しており、正確でダイナミックな再生を可能にしています。
5種類の入力端子を搭載しており、AES/EBU(32-192kHz)、Coaxial(32-192kHz)、Toslink(32-96kHz)、Super Link(44.1kHz)、USB1.1(32-48kHz)に対応しています。
AES/EBU、Coaxial、Toslink接続ではSPDIFレシーバーのPLL回路によってジッターを低減しています。さらにオーバーサンプリングは32fs、64fs、128fsの3種類から選択できます。
サンプルレートコンバーターをオンにすると内部の低ジッター96kHzマスタークロックと再同期します。
USB接続には低ジッターUSB/I2Sコンバーターを使用しています。
CEC独自の伝送方式であるスーパーリンク端子を搭載しています。
この方式ではデジタル音声信号、マスタークロック、ビットクロック、L/Rクロックを各々独立に伝送することで、信号の混在による音の劣化を最小限に抑制し、繊細でクリアな再生音を実現しています。
また、CDトランスポートからの信号はDA1Nのマスタークロックを用いて同期するため、ジッターの発生を極限まで減らすことが可能です。
スーパーリンク端子はTL51XやTL51XRなどの従来機との接続方法であるD-sub9pin端子の他に、4本の高品位75Ωケーブルを用いるBNC型入力端子も備えています。
デジタルフィルターは、周波数特性の優れたフラットと、ダイナミック特性の優れたパルスを切替できます。
アナログ回路には最新版のカレントインジェクションI/Vコンバーター回路と完全無帰還のLEFオーディオ回路構成となっています。
出力端子はXLRバランスとRCAアンバランスを搭載しています。
アンバランス端子はカスタムメイド仕様となっています。
電源部にはアクティブACパワークリーン化回路を内蔵したスイッチング電源を採用しています。
コントロール回路、デジタル及びアナログ・オーディオ回路のそれぞれへ個別に電源を供給する独立した3つのトランスを搭載しています。
電源部は内部でシールド化されており、オーディオ部から分離しています。
入力モード、入力サンプリングレート、オーバーサンプリングレートが表示される大型VFDディスプレイを搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
DA1Nの試作機はDA6300という型番でした。
機種の定格
型式 | D/Aコンバーター |
D/A変換部 | バーブラウン社製 PCM1792Ax2 |
デジタル入力 | Superlink:2系統(BNC、D-sub9p、※2種類の同時接続は不可) USB(1.1):1系統 AES/EBU:1系統(2番ホット) Coaxial:1系統 TOS:1系統 |
デジタル入力サンプリング周波数 | Superlink:44.1kHz USB:32 - 48kHz AES/EBU:32 - 192kHz Coaxial:32 - 192kHz TOS:32 - 96kHz |
デジタルフィルター | Flat/Pulse、切替式 |
ΔΣサンプリング周波数 | 32fs/64fs/128fs、切替式 |
サンプルレートコンバーター | 24bit/96kHz、ON/OFF(Superlink/USB入力選択時使用不可) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz -0.2dB(デジタルフィルタFlat) |
アナログ出力 | バランス(XLR):1系統(2番ホット) アンバランス(RCA):1系統 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W |
最大外形寸法 | 幅435x高さ126x奥行350mm(ボタン、端子、レッグ含む) |
重量 | 約14.5kg |
付属 | ACケーブル BNCケーブル リモコン |
試作モデルDA6300の写真
DA6300のリアパネル